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エンジニアの行動規範「AdTech Maxims」第5回 ~有益な情報を伝えることが広告である。~
皆さんこんにちは、サイバーエージェント、アドテクスタジオの伊藤(@wildtiger0713)です。
これまで「性能へのシビアな要求に向き合う。」「スピードと品質を両立させる。」「経験よりデータを。直感より分析を。」というAdTech Maximsの価値観についてアドテクスタジオのキーマンに語ってもらいましたが、最終回となる第5回は最後のキーワード「有益な情報を伝えることが広告である。」について、AdTech Maxims策定メンバーでありアドテクスタジオの最高技術責任者でもあるAI Studio DevGroupの神田勝規にAdTech Maximsに対する熱い思いを聞きました。
<ユーザに価値ある情報を届けることに向き合う>
鷹雄:4つ目のワード、この言葉に込められた思いを教えてください。
神田:これを決めた時に話したのは、利益や売上を中心に考えると、例えばオーバーレイでクリックを誘発するような仕組みを作ればよい、というような話にもなりますが、そういうことをやっても短期的な成長には繋がっても最終的にはユーザが離れてしまい誰も得をしない。巡り巡って自分たちの首を絞めるだけ。何を中心に考えるかというと、きちんとユーザに向き合い、最終的にユーザにとって価値のある情報をしっかり届けるということが大切になります。広告というのはそういうものであり、やるべきことをやっていればビジネスとしても組み立てられるはずなので、皆さんきちんとそこに向き合いましょう、というメッセージが込められています。
<全てがWin-Winの関係になれるものを目指す>
鷹雄:エンジニアが向き合う姿勢としてはどうでしょうか?
神田:特に私たちのようなWebサービス系の会社では、エンジニアが企業倫理を守る最後の砦を担うようなシーンもしばしば発生します。そういった時に判断の拠り所になるものを作ろうと思いました。ユーザに不利益なものを作り続けていても、エンジニア自体、モチベーションの維持も難しくなります。ビジネスサイドといい意味で摩擦をしながら、メディア、広告主、ユーザ、そして自分たちが全てWin-Winの関係になれるものを目指すことが大切です。
<広告の理想に技術力で向き合う>
鷹雄:エンジニアの技術力でその理想を実現することは可能ですか?
神田:よく広告は邪魔とか、消す方法とか、Googleで「広告」で検索してもそういうワードが上位でサジェストされてくるような状況ですが、それは広告のあるべき形に対してまだ技術が追い付いていないことの表れだと感じています。ですが、本当に欲しい情報をユーザに的確に届け、広告を邪魔と感じる人がゼロになるところまでいける余地は、技術的にはまだまだあると考えています。
<AdTech Maximsを迷った時の判断のよりどころに>
鷹雄:最後にAdTech Maximsの4つのワード全体について、改めてその重要性、今後心がけて欲しいことなど、エンジニアに対するメッセージをお願いします。
神田:掲げている4つのワードを常に意識して日々の業務にあたるというのは難しいかと思いますが、開発を進めていく過程でこれは確かに重要だと思うものが何かしら出てくるはずです。何かに迷った時、本当はやるべきなのになかなか踏み出せない時、そういった時にAdTech Maximsに掲げられたフレーズを思い出してもらい、そこから今直面している課題を解決するヒントを得たり、何かを決断をする際によりよい方向に後押ししてくれるものとしてAdTech Maximsを活用していってもらえたらと思います。
全5回に渡りアドテクスタジオの文化の一つであり、アドテクノロジーに向き合うエンジニアとしての行動規範でもある「AdTech Maxims」を紹介させて頂きました。我々が大切にしている価値観、伝わりましたでしょうか?
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