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大阪大学

石黒 浩 教授

対話エージェント ロボット接客技術

【対話エージェント ロボット接客技術】

チャットボットやロボットなどの対話エージェントによる接客の自動化が注目されている昨今、AI Lab においても対話エージェントによる接客対話技術に関する応用研究を進めています。
接客対話エージェントチームでは「ヒトが信頼したくなる対話エージェント」の開発を目指し、自律的な接客対話エージェントや遠隔操作ロボットを用いた遠隔接客、ユーザの行動を変えるインタラクションについての技術開発に挑戦しています。
2017年4月に開設した大阪大学との先端知能システム共同研究講座を中心に、実際のフィールドでの実証実験を通して人々のリアルな反応やフィードバックから、ヒトが信頼したくなる・ヒトが行動を変えてしまうインタラクションの本質的な要素について研究しています。

【研究プロジェクト紹介】

① 操作者の能力を向上させる遠隔操作ロボット(東急不動産HDとの共同プロジェクト)

労働力人口の減少や都市への人口集中が問題になっている現代において、時間や場所の制約を受けずにサービス業務に従事できることが必要不可欠な社会になります。そこで私たちは、自宅にいながらロボットを通して接客業務に従事することのできる遠隔操作ロボットシステムを開発しています。操作者が簡単にロボットを操作できるだけではなく、操作者の能力を拡張して高い価値を発揮できる仕組みの研究を進めています。例えば、このロボットを介して接客すれば、接客経験のない人が高い販売実績をあげられたり、コミュニケーションが苦手な人でも利用者の満足度を高められるといった、自分の価値を高められる世界の実現を目指しています。


② ホテルにおける「おもてなしロボット」(東急不動産HDとの共同プロジェクト)

ホテル業務では、宿泊者に対するおもてなし感の醸成がサービス提供の主要な側面のひとつですが、一般におもてなしの提供は人間の専従業務でした。本研究では、これまで人間が提供していたおもてなしに関するサービスに着目し、ロボットを実際のホテルにおける対人環境に導入することにより、ロボットにしかできないおもてなし感とはどういうものか、宿泊者がどのようにおもてなし感やホテルへの雰囲気を感じるか、それらに基づき「人間社会におけるロボットの人間へのかかわり方」を研究しています。本研究は、東急不動産グループ様のご協力のもと実施しています。


プレスリリース:

人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」、大阪大学 石黒教授との共同研究 講座にて、東急不動産ホールディングスとの実証実験を実施 ~ 新しい「おもてなし」と新しい「広告媒体」の実現へ ~

③ 人を立ち止まらせる「呼びかけロボット」

新しいサービスを提供する上で、人を立ち止まらせて話を聞いてもらうことは非常に重要です。
ロボットは人間と比べて受け入れられやすい特性を持つため、話しかけられる不快感などを軽減しながら、通行人に目的の行動を起こしてもらえる可能性があります。そのために、「通行人の行動の認識・予測」とそれに応じた「通行人の注意を惹き付ける行動生成・インタラクション設計」技術を研究しています。


プレスリリース:
ロボットが案内すると商品の売上がアップ!?AI Lab、大阪南港の複合商業施設ATCで ロボットによる接客・広告の実証実験を実施 ~大阪大学・立命館大学との共同研究グループにて7/16より実験開始~

 

④ 完全選択式チャットボットによる商品推薦

どの商品を買うべきか迷った際に、相談できる相手がいると安心したり買うモチベーションにつながることがあります。そうした相談ができる相手としてチャットボットは信頼してもらえるか、それを明らかにするために、4℃ブランドを展開するFDCプロダクツ様にご協力いただき、4℃オンラインショップにてチャットボットがジュエリープレゼントとしてのを推薦する実証実験を行なっています。

人工知能を活用したチャットボットプラットフォーム「AI Messenger」が、大阪大学 石黒教授との共同研究講座における研究技術を用い、最適な商品提案を行う『ヒアリング&レコメンド機能』の提供を開始

チャットbotでジュエリーの購買率が3倍に!? CAと「4℃」の実証実験、対話AIの秘密に迫る – ITmedia エンタープライズ

「私のためにやってくれている感」 ── サイバーエージェントが科学するボットによる接客コミュニケーション

 

カスタマサポート支援のための「怒り感情」制御技術

カスタマーサポートなどの感情労働での利用は、テキストチャットの広がりに比べ進んでいるとは言えません。特に技術の低い人が感情労働に携わると、強い心的プレッシャーを受けるなどの問題が起こりやすいことが推察されます。そこで、テキストチャットにおける対話時の「怒り感情」を制御するために、エージェントを対話へ介入させる手法を提案しました。

プレスリリース:

人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」、大阪大学 石黒教授との共同研究講座にて、「チャットボットによる話者感情制御」に関する特許を共同出願 ~チャットボットがクレーム対応をサポートする時代へ~

【研究実績】

<査読付き国際会議 Conference papers>

“Conversational Agents to Suppress Customer Anger in Text-based Customer-support Conversations”
I. Kuramoto, J. Baba, K. Ogawa, Y. Yoshikawa, T. Kawabata, H. Ishiguro
In Proc. of 6th annual International Conference on Human-Agent Interaction (HAI 2018), pp.114-121 (2018).
“Can a Humanoid Robot Engage in Heartwarming Interaction Service at a Hotel?”
Nakanishi, J., I. Kuramoto, J. Baba, Y. Yoshikawa, K. Ogawa, H. Ishiguro
In Proc. of 6th annual International Conference on Human-Agent Interaction (HAI 2018), pp.45-53 (2018).
“Face-to-Face contact method for humanoid robots using face position prediction”
Okafuji, Y., J. Baba, J. Nakanishi
ACM/IEEE International Conference on Human-Robot Interaction (HRI2019), in press, Daegu, Korea(2019).

 

<国内会議・研究会論文>

“テキストチャットによるクレーム対応における話者の怒り感情を抑制する対話エージェント”
倉本 到,馬場 惇,小川 浩平,吉川 雄一郎,川端 貴幸,石黒 浩 (2018).
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),情報処理学会,Vol. 2018-HCI-176, No. 6, pp.1-8. 2018/1/22, 沖縄大学.
“意思決定時の自己決定感を維持向上させるためのエージェント間対話の周辺提示による情報推薦”
前田 健太郎,中西 惇也,馬場 惇,倉本 到,小川 浩平,吉川 雄一郎,石黒 浩(2018).
ロボティクス・メカトロニクス講演会2018,日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門,2A1-C14. 2018/6/5, 北九州市.
“意思決定時の自己決定感向上のためのエージェント間対話による推薦情報の周辺提示”
前田 健太郎,中西 惇也,馬場 惇,倉本 到,小川 浩平,吉川 雄一郎,石黒 浩(2018).
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI),情報処理学会,Vol. 2019-HCI-181, No.11, pp.1-8. 2019/1/21, 石垣市.
“ヒューマノイドロボットのための顔位置予測を用いた人の顔追従制御”
岡藤勇希,​馬場惇,中西惇也,倉本到(2019).
HAIシンポジウム2018,発表予定,2019/3/8, 専修大学.(発表賞)

 

<特許>

[取得済]チャットシステム、サーバ、チャット方法、端末装置およびコンピュータプログラム.特願2017-230682,2017/11/30 出願.
[出願中]情報送信システム、情報送信装置、情報送信方法及びコンピュータプログラム.特願2018-105581,2018/5/31 出願.
[出願中]個人識別システム、個人識別装置、個人識別方法及びコンピュータプログラム.特願2019-055514,2018/4/4 出願.
[出願中]制御システム、端末装置、制御方法及びコンピュータプログラム.特願2019-189797,2019/10/16 出願.
[出願中]制御システム、制御装置、制御方法、情報生成方法及びコンピュータプログラム.特願2019-217244,2019/11/29 出願.

関連リンク

先端知能システム共同研究講座(大阪大学 大学院基礎工学研究科+サイバーエージェント)

http://www.frontier.sangaku.es.osaka-u.ac.jp/