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【前編】イベントレポート★「Spotlight・grape・アマナイメージズに学ぶ効果的な画像の選び方」
みなさん、こんにちは!
先月、3 月24日に、当社と株式会社アマナイメージズにて、
「Spotlight・grape・アマナイメージズに学ぶ効果的な画像の選び方」を
テーマとした共同セミナーを開催しました!
こちらのイベントの様子を、「前編」「後編」にてお届けいたします
簡単ではありますが、セミナーの内容をまとめました!ディベロッパーの方は必見です
本セミナーは、3部構成となっており、
一部:各登壇者のセミナー、
二部:登壇者によるパネルディスカッション、
三部:懇親会
という流れで実施いたしました。
嬉しいことに、当初募集していた定員数を大幅に超え
増枠するほど、多くの方が参加してくださりました!
まず、前編では、一部の登壇セミナーを詳しくご紹介します!
どうぞ、ご覧ください★
「“ハマる“ニュース×エンタメメディアになるために」
まず初めに、株式会社サイバーエージェントSpotlight編集部 渡辺将基氏より、
『Spotlight編集部による効果的な画像コンテンツの使い方』についてお話いただきました。
「Spotlight(スポットライト)」は月間2,000万人以上が利用している無料ニュースメディアです。
昨今、活字離れが進行している中、画像や動画を使ったリッチなビジュアル表現で、
読者が楽しく、ハマって見てしまうようなニュースメディアを目指しています。
まず、最初にお話いただいたのは、「画像の使い方」について。
これまでのニュースメディアにおける記事は、
「テキストがメインで文章が続く」「使われる画像は見出しの1つだけ」という
構成が多かったと思いますが、
「Spotlight」では、同じニュース記事でも、ユーザーが読みやすくなるための工夫をしています。
例えば、文章の所々にイメージ画像を差し込む、という方法。
これは、文章の展開を作りやすく、またユーザーにとって情報量の体感値が小さく感じる効果があります。
また、インタビュー記事においても、長文になりがちな部分に
画像を多用することで読みやすい展開を作っているとのこと。
こうした記事内の工夫に加えて、画像は「記事の流通」にも重要な役割を果たします。
中でも「ヘッドラインクリエティブ」と呼ばれる 【サムネイル画像+タイトル】の組み合わせ。
これは、ソーシャルメディア(特にFacebook)上でのコンテンツの拡散に大きな影響を与えます。
この「ヘッドラインクリエティブ」を改善するだけで、
記事のリーチが数十倍もアップしたという例はいくつもあります。
そして「画像の選び方」のポイントは5つです。
①既視感のある画像は使わない
②抽象的な画像ではなく、具体的な画像を使う
例えば、「トイレで遭遇するイライラ8選」みたいな記事があったとします。
この時、Spotlightでは「イライラしている人」の画像ではなく、
「取ろうとしたペーパータオルが濡れている」という、
イライラの具体例となるような画像をサムネイルに選んでいます。
③キレイで作り込まれた画像より、リアル感・親近感がある画像を使う
例えば、外国人よりも日本人の画像を使用した方が、
日本人にとってはリアル感・親近感が湧きます。
より伝わりやすいように「生」っぽさを優先した画像を選ぶと効果的だと思います。
④静的な画像より動的な画像を使う
例えば、映画の紹介記事があった時、
サムネイルには動きの少ないタイトルロゴを使用するのではなく、
実際の映画のシーンの中で迫力がある場面を切り取って使うと良いと思います。
⑤タイトルとサムネイルの組み合わせで引っ掛かり(ノイズ)を作る
サムネイル画像はそれ単体ではなく、あくまでもタイトルとの組み合わせで「1つのクリエイティブ」と
考えるべきです。そしてその中でいかに引っ掛かるポイント(ノイズ)を作れるか。
高度な事例ですが、これはある結婚式のサプライズ動画の紹介記事です。
左のように動画内容をうまくまとめてしまい、
ヘッドラインクリエイティブで大体内容が把握できてしまうケースは、
適切ではあるのですが意外なほどにクリックされません。
そこで、右の例のように「これから何が起きるんだろう」と中が気になるような
引っ掛かりを作ってみたところ、圧倒的にクリック率が伸びました。
「Spotlight」の事例とともに、効果的な画像の使い方・選び方のポイントを
たくさん教えていただきました。
「人工知能を活用した記事の採点」
次に、株式会社grape取締役CTO吉盛氏より、
『grapeが解析するデータからみた画像とコンテンツ』についてお話いただきました。
『grape(グレイプ)』は、喜怒哀楽、『心』に響くコンテンツを動画・画像を中心にお届けするメディアです。
出会うことがなかったかもしれない素晴らしいコンテンツを厳選してご紹介しています。
これまでの「良い画像選びの基準」として、
「三分割法」、「対象物」、「黄金比」、
「3B(美人(Beauty)、赤ちゃん(Baby)、動物(Beast))」、
「フラクタル画像」などがあげられ、
これらの画像が一般的に良い画像とされている傾向があります。
ですが、このような従来の選定方法では、
同じような画像を選んでしまったり、結局は属人的になっていることが課題になっています。
grapeでは、これらの課題の対策として、
機械学習によるレコメンド機能を活用し、ライターに依存しない運用を行っています。
様々な画像と記事の中から、過去にエンゲージが高い記事やPV数が高い記事、
人気の高い記事を「正解」として、ディープラーニングを使って「流行っているもの」や
「流行りそうなもの」を採点し、「どんなタイトルがいいか」「作った記事がウケるか」などを分析しています。
画像選びの際、まずユーザーに読まれる記事・画像を分析することも重要なポイントのひとつです。
「“ささる”写真と“さされない”写真の選び方」
最後に 株式会社アマナイメージズ取締役 新居氏より、
『アマナイメージズの“ささる”けど“さされない”画像の選び方』についてお話いただきました!
まず、ひとつめのテーマ「ささる画像」の選び方。
ユーザーの心にささる画像とは?ポイントは2つです。
①ビジュアルコミュニケーション
写真には2つの力があります。
「Information(情報)」 と「Emotion(感性)」
人は情報からそのもの自体の存在や状態を認識し、感性からストーリーを創造します。
この2つがそろった写真は一瞬にして人の心を動かすことができます。
例えば、同じ「ひまわり」の画像であっても、
「綺麗な夏をイメージするひまわり」と、「暗い感じ、夜をイメージするひまわり」だと、
ユーザーが受け取る印象・感じ方は異なります。
ビジュアルコミュニケーションを意識した写真を選ぶことで、
伝えたいメッセージをより強い印象にて届けることができます。
②キャッチコピーを説明する画像として選ぶ
画像の選び方として、「伝えたいメッセージ」の説明となる写真を選ぶのもポイントのひとつです。
例えば、「服装は、いちばん外側のあなただ。」というキャッチコピーに対し、
「スーツを着ている人の写真」を選ぶことで、
「ちゃんとしてる人」の印象をつけることができ、
人は見かけも大切だ、ということを説明することになります。
そして更に、もう一段進んだ、「謎かけ的な画像選び」という方法もあります。
例えば、先ほどの「服装は、いちばん外側のあなただ。」というキャッチコピーに
「派手な民族衣装きた人」の写真を選びます。
これは、画像が「キャッチコピーの説明」にはなっていないものの、
ユーザーに、「これは一体何を表現したいのか」を考えさせることができ、
見ている人を引き込むという役割をしています。
そして、ふたつめのテーマ「さされない画像の選び方」。
SNSでの画像共有が頻繁に行われる中で、写真の著作権意識は低下傾向にあります。
本来、使ってはいけない写真を知らず知らずのうちに使ってしまっていた、なんてことがないように、
きちんと画像を使用する際の知識を得ておかなくてはなりません。
近年、著作権について改めて考える機会が増えていますが、
著作権(翻案権)侵害成立の条件は下記です。
※下記3つの条件が全て該当する場合、「著作権(翻案権)」となります。
①対象が著作物であること。
②実質的に類似していること。
②相手のデザインを見たこと。
また写真画像には様々な権利が含まれています。
著作権、商標権、パブリシティ権、肖像権などがあり、
使う際はこれらのリスクを意識する必要があります。
例えば、人物画像には、「肖像権の侵害」があり、
顔や後ろ姿も含めて勝手に使うことができない、などのルールがあります。
このように、効果的な画像を選ぶポイントに加え、使う際のリスクについても、教えていただきました。
一部の登壇者のセミナーでは、
各社の事例とともに、様々な視点から「画像」におけるポイントを教えていただきました!
イベントレポート後編では、パネルディスカッションの内容をお届けいたします
お楽しみに~
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