
[CVPR Workshop] Automatic Understanding of Visual Advertisementsコンペティション解説
AI tech studio AIクリエイティブDivisionの脇本、AI Lab内定者バイトの川本です。
この度、8/26-28に札幌で開催されたNLP若手の会(YANS)第14回シンポジウム(2019)に、我々を含めAI tech studio所属の9人が参加・発表してきました。本記事ではその報告を簡単にさせていただきます。
YANSはNLP分野の若手研究者、技術者の成長や交流の促進を目的として、年に一度開催される研究シンポジウムです。今年は二泊三日の合宿形式で開催され、参加人数は昨年の150名を大きく上回る202名(過去最多)となりました。
今回弊社からはスポンサー発表、共同研究を含む4件の発表を行いました。
本ブログでは我々コピー生成チームが発表した、P83「デジタル広告における商品特徴を考慮した広告文の自動生成」について報告します。 ブースターセッション, ポスター
P84「チャットボットの運用における自然言語処理の活用」の報告ブログはこちら。
AIクリエイティブはAI Labと連携し、広告クリエイティブの自動生成の研究、開発を行っています。コピー生成チームは、Twitterやニュースアプリなどでみられる広告クリエイティブのテキスト部分の生成について研究しています。このテキスト部分は、広告としてキャッチーな文である、文法的に正しく自然な文である、といったことに加えて、商品名や商品の特徴、セールスポイントを適切に反映していることが重要になります。
今回我々は、コスメ商品のカテゴリと説明文を入力として、広告文を生成する手法について、文生成タスクで一般的に用いられる4つのモデルで実験を行いました。
それぞれのモデルが生成した広告文に対してRelative Ranking Aproach5 による評価を行い、その結果元にTrueSkill6という手法でスコアリングしました。スコアが高いモデルほど、その項目において優れているといえます。Pointer-Generatorは入力文の単語を生成に利用する機構により、説明文の内容を反映した文を生成しやすい一方で文法的に崩れやすい傾向がありました。Transformerは文法的に自然で、キャッチーな文を生成しましたが、説明文をあまり考慮しない傾向がありました。
実験により、説明文に基づく広告文生成におけるモデルごとの傾向を掴むことができました。今後はより広範囲のドメインで実験を行うとともに、より高性能な広告文生成を目指して異なるアプローチも試していきます。
以上、コピー生成チームからの参加報告でした。NLP界隈の盛り上がりを感じた3日間でした。ポスターセッションでは、予想していた以上に多くの学生や研究者の方々に興味を持っていただき、我々としては非常に励みになりました。非常にためになるご意見やご指摘をたくさんいただいたので、それらを整理して、今後の研究・プロダクト開発に反映したいと思います。
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