Blog

エンジニアの行動規範「AdTech Maxims」第3回 ~スピードと品質を両立させる~


皆さんこんにちは、サイバーエージェント、アドテクスタジオの伊藤(@wildtiger0713)です。

 

第2回に引き続き、今回もアドテクスタジオの各プロダクトのキーマンにエンジニアの行動規範「AdTech Maxims」についての思いをインタビューしていきます!

今回はAdTech Maximsの掲げる4つの価値観、その2つ目のキーワード「スピードと品質を両立させる」について、人工知能を活用したチャットプラットフォームサービス「AI Messenger(https://www.ai-messenger.jp/ )」でプロダクトマネージャーを務め、リーン・アジャイル開発ゼミ(※)のゼミ長も務める横道稔に話を聞きました。(インタビュアー:技術戦略室 鷹雄健)

※ゼミ:成果を事業に活かすことを目的とした、アドテクスタジオにおける研究活動制度

 

 

%e5%af%be%e8%ab%87_%e3%82%bf%e3%82%a4%e3%83%88%e3%83%ab%e7%94%a8

 

<ビジネス価値を見極める>

鷹雄これまで「スピード」と「品質」についてどのようなプライオリティを設定してきましたか?

横道過去の失敗を振り返ると、リリースに対するプレッシャーの中で無理やり開発を進めた結果、システム品質を落としてしまうということがありました。これはプライオリティの設定が明らかに間違っていて、スピードを速めたとまったく言えない例ですね。ただ単純に開発のボリュームを速くさばくという発想ではなく、ビジネス価値をきちんと見極めた上で、作るもの/作らないものをきちんと決める、極端に言うと「いかに作らないか」「作る場合はいかに小さく作るか」ということが、システム品質を保ちながらスピードを出す上で最も重要な事だと思ってます。AI Messenger では、開発チームの指針のひとつに「Be Lean.」を挙げており、エンジニアから逆に「その機能ってほんとに意味ある?」と聞かれることもあり、身の引き締まる思いをしています笑 また、システム品質をなんでもかんでも高く保とうとする(例えばテストカバレッジを 100% にする、など)のではなく、諦められる所は諦める、外せない所により注力する、というプロダクトの特性に応じたエネルギーのかけ方をきちんと判断することも重要です。そこは AI Messenger のテックリードの松井もいつもよく考えて判断をしてくれています。

 

 

<明文化されていることが大切>

鷹雄「スピードと品質を両立させる」というワードを見た時の印象を教えてください。

横道私はリーン・アジャイル開発ゼミのゼミ長をやっていて、リーン・アジャイル文脈の Podcast (http://lean-agile.fm/ )もやっているのですが、リーンやアジャイルが正にそれらを両立するための手法ですので、そこに違和感はありません。むしろ、「スピードと品質の両立」が4つのキーワードの一つに挙がったことが良いことだと感じました。スピードという言葉を免罪符に、システム品質をないがしろにしそうになる場面はどうしても起きやすいので、きちんと明文化することだと思いますね。

 

 

 

<ビジネスとエンジニアの信頼関係>

鷹雄ビジネス的にどうしてもスピードを優先せざるを得ない場合、どのように対処していますか?

横道ビジネス要件によりスピード、というか期日を優先しなければならないと聞くとエンジニアはネガティブに捉えがちですが、必ずしもそうではないと思います。そこにビジネスの必然性がきちんとあるのであれば、リスクテイクして進むべきです。ただしそこには、エンジニアとビジネス双方にきちんとした合意と納得感があることがとても大切です。ビジネス側はスピードを優先して開発することによる技術的負債などのリスクを正しく理解し、エンジニア側はそのリスクテイクにどんなビジネス的価値があるのかをきちんと理解する。ビジネス側、エンジニア側それぞれに説明責任があり、ビジネスとエンジニアの対等な信頼関係が試されると思っています。 AI Messenger ではそこに非常によい信頼関係が構築できているため、あまり苦労していません。

 

 

 

<ビジネス価値の見極めと「自動化」をセットで進める>

鷹雄アドテクノロジーに携わるエンジニアに対して今後、スピードと品質を両立させていくためのアドバイスをお願いします。

横道ビジネス価値をきちんと見極めて本当に必要なものだけを作ることと、エンジニアとしては当たり前ですが「自動化」の2軸。それらをセットでやっていくことで初めてスピードと品質の両立が可能になると思います。後者はエンジニアだけでも進めていけるかと思いますが、前者については、開発責任者もエンジニアメンバーも、エンジニア一人ひとりがビジネスともきちんと向き合い、ビジネス側メンバーと対話を重ね、価値観に歩み寄りながら信頼関係を築いていくことが大切だと思います。

 

 

 

単にシステム品質と開発スピードのトレードオフの話だけでなく、ビジネス価値をエンジニアが正しく理解することやビジネスメンバーとの信頼関係の重要さなど、プロダクトマネージャーならではの視点からの話を聞くことができました。

 

次回は3つ目のキーワード「経験よりデータを。直感より分析を。」について、人工知能、機械学習に関する研究開発とアドテクノロジーへの応用を図る「AI Lab」の責任者 川端貴幸と、スマートフォン向けアドネットワークサービス「AMoAd」のシニアエンジニア 井上ゆり、の2人に話を聞きます!

Author

アバター
atsuki

関連記事