Blog

マネジメントの一環としてグロースファインダーを活用しました


1. はじめに

 

こんにちは。アドテクスタジオの山本 孔明です。

私の所属するインフラ組織は3つのチームで構成されており、お互いに違うロールを持って仕事をしています。インフラだからインフラの技術だけを追求していれば良いかというとそうではなく、コミュニケーションスキルであったり、変化する環境に柔軟に対応する力が必要です。

今回はインフラ技術スキルの記事ではなく、マネージメントスキルに関するお話をしたいと思います。

前期は、各リーダーが集まり Management 合宿という非技術スキルに関する自己学習と情報の共有、グループでの施策検討を目的とした会議を定期的に開催しました。マネジメントと一口に言っても思い浮かべるマネジメントは様々かと思いますが(プロジェクト、プロダクト…etc)、今回はピープルマネージメントの一環として実践したグロースファインダーがとても効果的だったため、紹介したいと思います。

2. グロースファインダーについて

 

グロースファインダーについて弊社の人材開発本部の記事がわかりやすいです。

https://cyber-hrd.amebaownd.com/posts/56092

アシミレーション(同化・融和)という研修プログラムをべースに開発。参加メンバー間で強みと課題を一枚の紙にまとめ、お互いにフィードバックをし合うというもの。これにより自分が成長(グロース)できる点を参加メンバーに見つけてもらえます。

グロースファインダーとは他己分析を活用したプログラムです。他人から見た強みと課題を元に自分が伸ばしていく箇所と、改善すべき箇所を把握するために活用しました。

4人で一組で構成し、以下の流れで実施します。

  1. 対象者が退席
  2. 3分で強みをピックアップ
  3. 3分でその逆
  4. 全員でディスカッション
  5. 対象者入室、ファシリテータ役から説明

強みは他人からも目に見えてとして見えており、なんらか組織にメリットをもたらしているものがあがります。その逆は、改善したらもっと伸びるのになという観点で捉えて内省するために利用します。

 

3. 実際に実施をしてみて

 

実際に実施してみると、「やっぱりそうだよね」という内容だけでなく「そんなとこまで気づくんだ」という内容まで含まれていて周りはよく見ているんだなということがよくわかります。

とある人のサンプル

強み:

  • 人をよく見ている
  • 誰よりも詳しい分野を持っている
  • お願いしたらなんとかしてくれる
    (中略)
  • 話し方が優しい、感情的にならない
  • 細かい点まで気がつく

弱み:

  • 強引さが足りないかも
  • 開発者の理解が足りてないかも
    (中略)
  • 他部署との交流が少ないかも

さて、ここでグロースファインダーのメリット・デメリットを記載しておきます。

メリット

  • 他己分析を元に客観的な分析をすることが可能
  • 自分では気づかなかった「強み」「課題」を確認することができる

デメリット

  • アクションプランまで面倒を見るプログラムではないので本人の意思次第
  • 感受性が強すぎると傷ついてしまう恐れがある

デメリットはある程度カバーすることが可能です。アクションプランについては、今回はそこまでサポートをすることはありませんでしたが、半期に一回や組織変更があったタイミングでメンバーを変えて定期的に実施し、また同様の課題があがれば本人の意識に強く残るはずです。もちろん誰かがアクションプランシートなどを使って、促していく方法でも構わないと思います。

傷ついてしまう可能性については、課題を出すときの文字に気をつけることで改善可能かと思います。「っぽい」「かも」「かな」などの語尾をつけて課題を列挙することで本人の捉え方は大きく改善するかと思います。

 

4. まとめ

 

開催してから2ヶ月程度経ったのですが、実際の声を以下に記載します。

  • 強みを言ってもらえることで再認識とモチベーション向上に繋がった
  • 弱みを教えてもらうことで意識するようになった
  • これができれば更に成長できると客観的にアドバイスをもらえて新鮮だった
  • 意識したことで変化があったかどうか、振り返りやフィードバックの機会がほしい
  • 人数や時間を増やして、もっと多くの人からフィードバックがほしい

取り組み自体は好評で個々の成長のきっかけに少なからず貢献できる仕組みかと思います。実際の声にもありますが、これらの振り返りやフィードバックを含め適切な期間でサイクルを回していくことができればより良いと思います。インフラ組織として結成され4年程度が経過しました。技術だけでなく、こういった組織に関する取り組みも日々試行錯誤し実施しています。

Author

アバター
komei