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【ベストポスター受賞】国際会議 HAI2019にゴールドスポンサーとして参加しました


10月6-10日に国際会議であるHAI2019が日本の京都にて開催されました。サイバーエージェントは今回初めてHAIにてブース展示をしたので、その内容について報告します。

HAI2019

HAI (International Conference on Human-Agent Interaction)は日本が発祥で、「人間」と「エージェント」との「インタラクション」を対象とした研究領域の年次国際会議です。HAIという領域は、人間と擬人化エージェントやロボット、そしてエージェントを介した人間同士、が自然でうまく協調できるインタラクションのデザインを中心とした新しい研究領域です。

今年はこの会議の7年目です。最初の2013年に札幌で開催された時は参加者ほぼ全員日本人でしたが、2015年のソウルから海外に進出しており、この数回は海外の学生や研究者も沢山参加しています。今年の参加者人数は170名くらいで、歴代最多でした。更に、口頭発表の採択率も初めての40%以下(37%)となっており、これからは徐々にHAI分野のトップカンファレンスに発展していくだろうと期待しています。

そのHAI2019に、弊社のAI Labの対話エージェントチームはゴールドスポンサーとして参加しました。対話エージェントチームは、次世代のデジタルマーケティングの手段としてロボットやチャットボットなどの「対話エージェント」に着目しており、「対話エージェントによる接客」をテーマに研究開発をしています。前回の会議では、「ホテルおもてなしロボット」と「感情制御チャットボット」について発表をし、今回も「ホテルおもてなしロボット」に関するポスター発表をしました。対話エージェントチームの研究内容はHAI分野と緊密な関係があり、今後もどんどん投稿をする予定です。

ベストポスター賞の受賞

今回発表した、大阪大学の中西先生(特任助教、共同研究者)のポスター「How to Enhance Social Robots’ Heartwarming Interaction in Service Encounters」がベストポスター賞を受賞しました。

どのような対話ロボットが気遣いや心配りを通じた良い感情経験の提供をどの程度できるのかを調べるために、インタラクション中の “warmth” を計測し、どのようなインタラクションが良い感情経験に影響を与えるのかを考察しました。ポスターを聞きに来てくれる人が途切れず、多くの方と議論することができました。

スポンサーブース出展

スポンサーブースでは、AI Lab全体の研究と対話エージェントチームの研究プロジェクトを紹介しており、8月に「竹芝夏フェス」にて実証実験を行った「操作者の能力を向上させる遠隔操作ロボット」の遠隔操作ロボットシステムもデモとしてブースに2台展示しました。

この遠隔操作システムは、Sota(開発元:ブイストン株式会社)と呼ばれる可愛らしいロボットを使っています。特に、システムが操作者の発話した音声を認識し、その内容に応じてロボットの動作を制御するので、操作者は喋るだけでロボットを動作させることができます。更に、効果音やLEDライトの表現も発話に応じて自動的に制御するので、操作者の感情をより強く伝えることができ、ユーザーを楽しませることができます。当日は、コーヒーブレークやポスターセッションの時は弊社の人事メンバーがロボットを操作し、会議の参加者の方々に注目を浴びました。沢山の方がロボットと会話をしたり、システムの操作を体験したりして楽しみました。その人事メンバーも「ソータのお姉さん」と呼ばれて喜んでいました。

スポンサースピーチ

メイン会議の3日目の午後のセッションが終わった時、会議の主催者からスポンサーとして短いスピーチをする機会をいただきました。対話エージェントチームのが登壇し、サイバーエージェントはこれからもHAI分野に貢献していくこと、そして学生や若手研究者に弊社の研究の取り組みをお伝えしました。

おわりに

HAI研究領域は新学術領域としてまだ成長しています。私はHAI国際会議には、2016年以来毎回参加していますが、この数年間は研究テーマの範囲がどんどん広がっていくと共に、日本国内と国外の参加者の人数は増え、面白い研究が沢山発表されています。これからHAI領域の1つのトップカンファレンスになっていくだろうと思います。サイバーエージェントの対話エージェントチームは、今後もHAI領域に貢献できるように研究開発を推進していきます。

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