PR | AI tech studio https://cyberagent.ai AI事業本部は、サイバーエージェントグループのデジタルマーケティング分野におけるサービス開発を行う組織です。 Fri, 24 Jan 2025 03:00:18 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.3.26 【採択論文紹介・博士インターン】「飛び出し」で顧客からの注目を集めるポスターデバイス (ACM ISS 2024) https://cyberagent.ai/blog/research/20135/ Fri, 24 Jan 2025 02:47:44 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=20135 Interactive Agentチームにてインターンシップに参加していた筑波大学大学院の田中 康二郎です.

Interactive Agentチームは,デジタルマーケティングにおけるHCI (ヒューマン・コンピュータ・インタラクション)の研究開発に取り組んでおり,研究テーマの一つとして,ユーザの体験向上を目的とした新しい広告メディアの発明を行っています.

リサーチインターンシップにおいて,私は形状変化型の新しい広告メディアに取り組み,そして先日,研究成果がHCIに関する国際会議ACM ISS 2024にて採択されました.この記事では,リサーチインターンシップでの研究内容について紹介します.

Popping-Up Poster: 形状変化型ポスターデバイス

Popping-Up Poster: A Pin-Based Promotional Poster Device for Engaging Customers through Physical Shape Transformation
Kojiro Tanaka, Yuki Okafuji, Takuya Iwamoto
ACM International Conference on Interactive Surfaces and Spaces 2024 (ACM ISS 2024)

研究背景

商業施設では,商品の販売促進の一環としてポスターやデジタルサイネージが活用され,画像やアニメーションを用いた広告メディアが展開されています.しかし,こうした商業施設では,広告メディアや照明装飾といったビジュアル要素が溢れており,お客様が無意識のうちに広告を無視してしまう現象が広告研究で指摘されています.この現象は,特にディスプレイ装置において Display Blindness として知られています(図1).

こうした課題に対応するため,過去の研究では映像や音声表現を工夫する手法が提案されてきましたが,商業施設のビジュアルやサウンド要素が飽和状態にある環境では,それらの効果が埋もれてしまう可能性があります.そこで我々は,商業施設でもお客様の注目を集めやすく,商品情報を効果的に伝えられる新しい広告メディアの創出を目指しました.

図1: Display Blindness

提案手法

映像や音以外の方法でお客様の注目を集める手段として,本研究では 「飛び出し機構」 に着目しました.例えば,図2のような鳩時計はその代表例です.何もない状態から鳩が飛び出すことで,それまで意識していなかった時計に反射的に注意が向きます.

図2: 鳩時計の飛び出し

このアイデアを応用し,文字や画像が飛び出すポスターデバイス Popping-Up Poster をデザインしました(図3).ポスターにはドア状の切れ込みがあり,その裏側に配置された正方形のピンが飛び出す仕組みです(図4).これにより,紙製のポスターながら物理的な形状変化を伴うアニメーションを実現し,注目を集めやすい広告メディアを実装しました.

図3: Popping-Up Poster

図4: Popping-Up Posterの内部構造

フィールド実験

提案するPopping-Up Poster が顧客の購買行動に良い影響を与えるかを検証するため,大阪の商業施設 グランフロント大阪内のカフェ「CAFE Lab.」 に設置してフィールド実験を実施しました.実験では,カフェで販売されている「さつま芋のクリームチーズケーキ」を推薦商品として,ケーキショーケース上に広告メディアを配置しました(図5).

図5: フィールド実験の様子

従来の広告メディアと効果を比較するために,提案手法を加え,以下の条件のもと実験を行いました.

  1. 通常の紙のポスター (Static Poster)
  2. 静止画を表示するデジタルサイネージ (Static Digital Signage)
  3. 動画を表示するデジタルサイネージ (Dynamic Digital Signage)
  4. 提案手法 (Popping-Up Poster)

そして,各広告メディアごとのお客様の行動を,カメラで撮影した動画データと売上データを用いて評価しました.(なお,実験中はカメラ撮影を行っていることをお客様に周知しています.)

その結果,飛び出し機構を持つ Popping-Up Poster は,他の広告メディアと比較して顧客の注目を集めやすく,推薦商品を選ぶ機会を増やす効果があることが確認されました.図6に,広告メディア別のお客様の行動に関する実験結果をまとめています.ここでは,お客様の行動を 「気付きフェーズ → 関心フェーズ → 購入フェーズ」 の3段階に分類し,それぞれ 視認率・指差し率・推薦商品の売上率 を指標として評価しました.

気付きフェーズ・関心フェーズ においては,提案手法である Popping-Up Poster が他の広告メディアと比べて統計的に有意な差を示し,お客様の注目を集めやすいことが明らかになりました.一方で,購入フェーズ では,Popping-Up Poster と他の広告メディアとの間に有意差は見られませんでした.しかし,広告メディアを設置しない「No Media」の条件を追加した場合,Popping-Up Poster のみが No Media と有意な差を示しました.つまり,従来の広告メディアよりも Popping-Up Poster を設置した方が,お客様が推薦商品を選択する可能性が示唆されました.

図6: 実験におけるお客様の行動の実験結果

また,Popping-Up Poster で推薦された商品は,お客様の記憶にも残りやすい可能性 が示唆されました.図7は,カフェを利用していたランダムなお客様に協力いただいたアンケートの結果を示しています.このアンケートにおいてPopping-Up Posterの条件では,協力者全員が広告メディアの存在を認識し,さらに 8割の方が推薦されていた商品を記憶していることが分かりました.この結果は,一部の他の広告メディアの条件と比較しても,統計的に有意な差が確認されました.

図7: 実験におけるお客様へのアンケートの実験結果

この結果から,Popping-Up Poster は他の広告メディアと比べて推薦効果が高い可能性があることが示されました.ただし,この効果は 実験環境や推薦商品の種類によって変動する可能性があるほか,提案手法自体の新規性による影響も考えられます.そのため,より汎用的な効果を検証するには,さまざまな環境や商品を対象とし,長期間の実験を行うことが必要です.

まとめ

本研究では,従来のポスターに飛び出し機構を組み込んだ新たな広告メディア “Popping-Up Poster” を提案し,実験を通じて商品推薦効果の可能性を明らかにしました.形状変化による販促効果にはさらに発展の余地があり,今後も継続して検証を進めていきたいと考えています.

また,リサーチインターンシップの経験を振り返ると,自分の専門性を活かしながら研究を進められた点が良かったです.私の専門分野はHCIの中でも形状変化型メディアですが,インターン開始時点では広告研究への知識が浅い状態でした.しかし,メンターと議論を重ねる中で,自身の専門分野とサイバーエージェントが得意とする広告研究との接点を見出すことができ,新しい分野の経験を積むと同時に,自分の専門性に対する自信も深めることができました.

もし AI Lab のリサーチインターンシップに興味があれば,毎年募集が行われており,カジュアル面談も可能なので,ぜひ応募してみてください.

おまけ: ACM ISSのProceedingsについて

この研究で発表を行った国際会議ACM ISSは通常の国際会議とは少し異なる性質があり,今回おまけとして追記します.

ACM ISSの国際会議は他の国際会議とは異なり,採択された論文はProceedingsとしてパブリッシュされるのですが,このProceedingsはJournalとして扱われます.

これは,ACMから発行されるProceedings of the ACM (PACM)から由来しています.PACMとは,2017年から発行されているJournalシリーズです.情報系ならご存知の通り,研究成果がJournalよりもProceedingsの方が影響が強くなりがちですが,Journalの方が影響が強い他の研究分野に対しても研究成果のプレゼンスを強めるために,PACMが作られたようです.

Introducing Proceedings of the ACM: https://www.acm.org/publications/pacm/introducing-pacm

ACM ISSで採択された論文は,PACMの中でもHCIの領域にフォーカスを当てた,Proceedings of the ACM Human-Computer Interaction (PACMHCI)のISS特集号として掲載されます.他にもCSCWやCHI PLAYもこのPACMHCIに含まれています.

このPACMがJournalであるという根拠としてACMは,原稿の査読にJournalモデルを利用している点をあげており,ACM ISSは2月と7月の1年に2回論文募集を行っています.私の場合,図8のようなスケジュールで進んでいました.

図8: 論文投稿スケジュール

Proceedings形式ではありますが,Major Revisionを含むこのスケジュール感は確かにJournalに近い特徴を有しています.また参考までに,ACM ISS 2024の採択率もご紹介します.

  • Overall
    • 120 Submissions
    • 29 Papers (24.2%) were accepted
  • 1st Round (Feb.)
    • 51 Submissions
    • 11 Papers (21.6%) were accepted after a minor revision
    • 18 Papers (35.3%) got a major revision for 2nd Round
  • 2nd Round (Jul.)
    • 69 Submissions
    • 18 Papers (26.1%) were accepted after a minor revision
    • 29 Papers (42%) got a major revision for the next ISS’25

以上,このACM ISSの情報が,今後投稿を検討される方々のお役に立てば幸いです.

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【採択論文紹介】A/Bテストにおいて最適な手法は何か? (ICML2024) https://cyberagent.ai/blog/pr/intern/19671/ Tue, 25 Jun 2024 06:05:04 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=19671

\(\newcommand{\bm}[1]{\boldsymbol{#1}}\newcommand\bmu{\bm{\mu}}\newcommand{\argmax}{\text{argmax}}\newcommand{\PP}{\mathbb{P}}\newcommand{\EE}{\mathbb{E}} \)AI Lab 強化学習チームの蟻生開人です。本記事では、二腕固定予算最適腕識別(A/Bテスト)における最適な手法について考察を行った論文を紹介します。昨年夏のAI Lab リサーチインターンシップでスウェーデン王立工科大学(KTH)博士課程のPo-An Wangさんが取り組んだもので、その成果がICML 2024に採択されました。

On Universally Optimal Algorithms for A/B Testing
Po-An Wang, Kaito Ariu, Alexandre Proutiere
International Conference on Machine Learning (ICML) 2024

はじめに

A/Bテストは、Webマーケティングなどで一般的に用いられる手法で、ユーザーの反応に基づいて最適な施策を見つけ出すために利用されます。具体例として、ウェブサイトのUI最適化を考えます。ここでは2つのUI候補AとBがあり、どちらのUIがより効果的かを検証したいとします。ユーザーから得ることのできる反応の総数を\(T\)回とします。

通常のA/Bテストでは、UI候補AとUI候補Bに対してそれぞれ50%ずつ、つまり\(T/2\)回ずつ固定割合で割り当てて反応を集めます。そして、肯定的な反応がより多く得られたUI候補を良いUIとして採用する形式が一般的です。一方で、このA/Bテストを逐次的意思決定問題として捉え、テスト中に得られたユーザー反応に基づいて各施策への割り当てを適応的に変える方法もあります。

しかし、これまでの研究では、このような適応的な割り当てが実際にどの程度効果的であるかは明らかにされていませんでした。本研究では、特定の状況下で施策の適応的な割り当てが結果を改善しないことを理論的および実験的に明らかにしました。

問題設定

本論文の問題設定を述べます。ベルヌーイ報酬下の二腕固定予算最適腕識別問題を考察します。この問題では、アルゴリズムは各時刻ごとにサンプルする腕を一本選び、選んだ腕に対応する報酬を観測することを\(T\)回繰り返します。\(T\)回の観測の後、アルゴリズムは期待値が最も高い腕(最適腕)を推定して出力します。

図1 ベルヌーイ報酬下の二腕固定予算最適腕識別問題の概略図。

各腕\(k \in \{1,2\}\)に対して、\(\mu_k \in (0,1)\)をその腕の期待値とします。当然、アルゴリズムは\(\bmu:= (\mu_1, \mu_2)\)の値について未知であるとします。最適腕は一つだけである、つまりは\(\mu_1 \neq \mu_2\)と仮定し、そのような腕の期待値の全組み合わせを\(\Lambda =\{\bmu \in (0,1)^2 : \mu_1 \neq \mu_2\} \)とします。固定予算最適腕識別問題としてA/Bテストを捉えた場合、アルゴリズムはサンプリングルール、および決定ルールの二つの要素で構成されます。サンプリングルールでは各\(t=1,2,\ldots,T\)ごとに、観測する腕\(A_t\)を過去の観測情報を元にして決めます。決定ルールは\(T\)回の観測が終了した後に、過去の観測情報を元に出力する腕\( \hat{\imath} \in \{1,2\}\)を決めます。期待値\(\bmu\)下での最適腕を\(1(\bmu) = \argmax_{k=1,2}\mu_k\)と表記します。今回の研究では、出力した腕が最適腕でない確率、つまりは誤り確率: $$p_{\bmu, T}:=\PP_{\bmu}\left[\hat{\imath}\neq 1(\bmu)\right]$$がなるべく小さくなるような手法について考察を行いました。

静的なアルゴリズムについて

この問題に対して適用できるシンプルなアルゴリズムとして、腕1と腕2を観測する量を事前に固定してサンプリングする、静的なアルゴリズムがあります。静的なアルゴリズムではサンプリングルールが観測情報に依存しません。特に、二腕の場合にはパラメタ\(x \in (0,1)\)にて腕2を観測する回数の割合を表現することによって、アルゴリズムを記述することができます。このとき、アルゴリズムは腕1を約\((1-x)T \)回、腕2を約\(xT \)回観測し、経験平均の値が大きな腕を出力します。

このような静的なアルゴリズムを固定予算最適腕識別問題に適用した際の(\(T \to \infty\)とする漸近的な)性能はよく知られています[1]。以下の関数を定義します:$$g(x, \bmu) := \min_{\lambda \in [0,1]} (1-x)d(\lambda ,\mu_1)+x d(\lambda,\mu_2).$$ここで、\( d(a,b) := a \ln (a/b) + (1-a)\ln ((1-a)/(1-b))\)は期待値が\(a\)および\(b\)であるベルヌーイ分布間のKLダイバージェンスです。以上の元で、静的なアルゴリズムの誤り確率は$$\lim_{T\rightarrow\infty} \frac{T}{\log(1/p_{\bmu,T})}=\frac{1}{g(x,\bmu)}$$という性質を満たします。この等式は、\(T\)が大きくなるにつれて、誤り確率 \(p_{\bmu,T}\) が \(e^{-g(x,\bmu)T}\) に近づき、\(T\)に対して指数的に減少することを示唆しています。\(g(x, \bmu)\)の値が大きいほど、\(p_{\bmu,T}\)の値は小さくなり、性能の良いアルゴリズムであることが分かります。特に、腕1と腕2を引く割合がともに\(1/2\)であるアルゴリズム(\(x=1/2\)としたアルゴリズム)を一様サンプリングと呼称し、その性能は$$\lim_{T\rightarrow\infty} \frac{T}{\log(1/p_{\bmu,T})}=\frac{1}{g(1/2,\bmu)}$$となります。

次に、任意の固定された\(\bmu \in \Lambda\)に対して、\(x\)の値を変化させることによって\(g(x, \bmu)\)を最大化することを考えます。\(g(x, \bmu)\)は\(x\)の関数として見ると強凹関数です。そのため、\(g(x, \bmu)\)には最大値を与える唯一の点\( x^*(\bmu)\)が存在します。また、関数\(g(x, \bmu)\)の形状および\( x^*(\bmu)\)は\(\bmu:=(\mu_1, \mu_2)\)の値によって変化することが分かります。この事実を図で見てみます。

図2 関数\(g(x, \bmu)\)の性質の視覚化([2], Figure 2より)。(左)各期待値\(\bmu=(\mu_1, \mu_2)\)において、\(g(x, \bmu)\)を最大化する\(x^*(\bmu)\)の視覚化。\(x^*(\bmu)\)の値が1/2よりも大きい領域を青色で、 \(x^*(\bmu)\)の値が1/2よりも小さい領域を赤色で図示する。 (右) 代表的な\(\bmu\)における\(g(x, \bmu)\)の関数形の図示。

ほとんどの\(\bmu\)において、\(g(x,\bmu)\)を最大化するような腕2を引く割合\( x^*(\bmu)\)は1/2とは異なります。\( x^*(\bmu)\)の値さえ判明していれば、\(g(x^*(\bmu),\bmu)> g(1/2,\bmu)\)となり、静的なアルゴリズムの性能は一様サンプリングよりも良くなることが分かります。当然、そのような\( x^*(\bmu)\)の値は、本来未知である腕の期待値\( \bmu\)の値に依存しており、事前に最適な値を知ることはできません。しかしながら、最適腕識別のサンプリングルールでは過去の観測情報を用いて、動的に腕1と腕2を観測する量を変化させることが可能です。動的なサンプリングルールは性能向上にどの程度寄与するでしょうか。

主結果

論文における主結果を述べるために、一様サンプリングより良い、あるいは同等とされるアルゴリズムのクラスを定義します。あるA/Bテストのアルゴリズムが存在するとき、そのアルゴリズムの性能は任意の\( \bmu \in \Lambda\)に対して一様サンプリングより良いか、同程度の性能であってほしいと考えるのは自然です。そのため、一様サンプリングより良いアルゴリズムを、以下を満たすアルゴリズムとして定義します:$$\forall \bmu\in \Lambda, \quad \limsup_{T\rightarrow \infty} \frac{T}{\log (1/p_{\bmu,T})}\le \frac{1}{g(1/2,\bmu)}.$$ 本論文の主結果は次の定理となります。

定理: 任意の一様サンプリングより良いアルゴリズムに対して、以下が成り立つ:$$ \forall \bmu\in \Lambda,\quad \lim_{T\rightarrow \infty} \frac{T}{\log (1/p_{\bmu,T})}=\frac{1}{g(1/2,\bmu)}.$$

つまり、「任意の報酬の期待値\( \bmu \)に対して一様サンプリングよりも厳密に性能が良い」という性質を持ったアルゴリズムを構築することは不可能であることを示しています。これは、あるアルゴリズムの性能について、特定の\( \bmu \)に対して一様サンプリングよりも厳密に良い性能を示す場合でも、必ず別の\( \bmu’ \)が存在し、その\( \bmu’ \)の元では一様サンプリングよりも厳密に性能が悪くなることを示唆しています。

静的なアルゴリズムの例では、ある\( \bmu\)に対して最適な割合を設定した場合、別の\(\bmu’ \in \Lambda\)が存在し、その\(\bmu’\)においてアルゴリズムの性能が一様サンプリングよりも悪化します。上記の定理は、そのような性能悪化が任意の動的なアルゴリズムに対しても発生し、動的なサンプリングルールが性能向上に寄与しないことを明らかにしています。

証明について

ここでは定理の証明の流れについて、簡単に紹介したいと思います。証明ではまず、自然なアルゴリズムが持つ安定性という性質を発見し、それを利用しています。安定性の厳密な定義についてはここでは省略しますが、直観的には、安定性を持つアルゴリズムは期待値\( \bmu \)に対して対称的かつ連続的な挙動を示すアルゴリズムです。対称的とは、もし\( \mu_1 \approx \mu_2 \)であるならば、腕1と腕2とを引く割合がともに\(1/2\)に近くなるという性質です。連続的とは、もし二つの期待値\(\bmu\)と\(\bmu’\)が近い値(\(\bmu \approx\bmu’\))ならば、腕1と腕2とを引く割合が\(\bmu\)と\(\bmu’\)の間で近くなるという性質です。

さて、任意の安定性を持ったアルゴリズムに対して、その性能が一様サンプリングよりも同等か劣ることを、測度変換の議論[3]を用いて証明することができます。

定理1: 任意の安定性を持つアルゴリズムに対して、以下が成り立つ:$$ \forall \bmu\in \Lambda,\quad \lim_{T\rightarrow \infty} \frac{T}{\log (1/p_{\bmu,T})}\ge\frac{1}{g(1/2,\bmu)}.$$

安定性を持たないアルゴリズムが「不自然な」アルゴリズムであることは、一様サンプリングよりもそのアルゴリズムの性能が悪化する\( \bmu’ \in\Lambda\)が存在することを証明することで示されます。

定理2: 任意の一様サンプリングより良いアルゴリズムは安定性を持つ。

上記の二つの定理から、主結果を得ることができます。

おわりに

本インターンシップは一様サンプリングよりも優れた性能を持つA/Bテスト手法を構築することをテーマに開始しました。しかし、研究を進める中でその困難さに直面し、最終的にはその非存在性を証明する方向へとシフトしました。活発で発見に満ちた議論は非常に楽しく、Po-Anさんをインターンとして迎えられたことは、メンターとして非常に喜ばしい経験でした。

取り組んだ問題は非常にシンプルな設定でありながら、未解決の問題が多く残されており、今後の発展が期待される分野です。AI Lab強化学習チームでは、このような強化学習の基礎的な研究にも積極的に取り組んでいます。

また、博士課程の学生を主な対象としたリサーチインターンや、共同研究なども募集しています。興味がありましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

参考文献

[1] Glynn, P. and Juneja, S. A large deviations perspective on ordinal optimization. In Proc. of the 2004 Winter Simulation Conference, 2004.

[2] Wang, P. A., Ariu, K., and Proutiere, A, On Universally Optimal Algorithms for A/B Testing. In Proc. of ICML, 2024.

[3] Garivier, A., Menard, P., and Stoltz, G. Explore first, exploit next: The true shape of regret in bandit problems. Mathematics of Operations Research, 44(2):377–399, 2019.


 

1, 2 非公式なstatementとなります。厳密な定理の内容は論文をご覧ください。↩ ↩

 

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【採択論文紹介】高性能なテキスト生成アルゴリズムMBR Decodingの分析 (NAACL2024) https://cyberagent.ai/blog/pr/intern/19582/ Wed, 12 Jun 2024 02:21:44 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=19582

AI Lab NLPチームの本多です。この記事では、最近注目が高まっているテキスト生成アルゴリズムであるMinimum Bayes-Risk decoding(以下、MBR decoding)について分析を行った論文を紹介します。この研究はAI Labのリサーチインターンシップにて名古屋大学の大橋厚元さんに取り組んでいただいたもので、研究成果はNAACL2024に採択されています。

On the True Distribution Approximation of Minimum Bayes-Risk Decoding [Code]
Atsumoto Ohashi, Ukyo Honda, Tetsuro Morimura, Yuu Jinnai

はじめに

最近ChatGPTをはじめとした大規模言語モデルの発展がめざましく、テキストの自動生成を行うテキスト生成モデルは我々の生活に身近なものとなってきています。テキスト生成モデルから生成されるテキストの品質は、生成モデルだけでなく、生成モデルの出力から望ましいテキストを得るための探索アルゴリズムにも大きく依存します。今回我々が扱うのは、この探索アルゴリズムとして特に注目を集めているMBR decodingです。

MBR decodingは以前から機械翻訳などにおいて用いられてきましたが、ビーム探索など他の探索アルゴリズムの影に隠れてしまい、注目されているとは言い難い状況でした。最近になって、用いるサンプリング手法や効用関数の見直しによって大幅な性能向上が報告され、注目を集めるようになりました [1-3]。機械翻訳、自動要約、キャプション生成など幅広いテキスト生成タスクにおいて有効性が報告されています [4]。

MBR Decodingとは?

MBR decodingとはどんな探索アルゴリズムなのでしょうか?シンプルなアルゴリズムなので、まずはMBR decodingの具体的な手順を見ていきましょう。

  1. まず、テキスト生成モデルから複数のテキストをサンプルしておきます。今回扱う機械翻訳タスクでいえば、一つの入力テキストに対して複数の翻訳候補が出力されている状態と考えてください。図の\(Y\)と\(R’\)は、どちらも同じ入力に対してサンプルされたテキスト集合です。†
  2. 次に、テキストの類似度を測る任意の関数\(u\)を用いて、各テキストペアの類似度を計算します(図のヒートマップ部分)。\(u\)は効用関数と呼ばれ、機械翻訳ではBLEUやCOMETなどが用いられてきました。
  3. 最後に、\(Y\)のなかで\(R’\)に対して平均して最も類似度が高いテキストを出力\(y^*\)として選択します。

† 実用上は、サンプリングコスト削減のため、YとR’に同じテキスト集合を用いることがあります。なお、Y, R’のいずれにおいてもテキストの重複を許しますが、簡略化のためにテキスト集合と呼ぶことにします。

このようにシンプルなアルゴリズムながら、上述のようにテキスト生成において高い有効性を示すことが知られています。では、なぜこれが有効なのでしょうか?この理由を考えるために、MBR decodingが何を目的としたアルゴリズムであるのかを見ていきます。

MBR Decodingの目的と近似

MBR decodingが本来達成したいことは、式(1)が示すように、人間が作成するような高い品質のテキスト(参照テキスト)の分布\(P_{\mathrm{human}}\)  のもとで、参照テキストとの類似度(効用)の期待値を最大にするテキストを見つけ出すことです。翻訳者たちに書いてもらった翻訳に対して平均して最も似ている翻訳候補を選択すると考えてもらえれば、直感的にも良さそうなアルゴリズムに思えるかと思います。

しかし、肝心の\(P_{\mathrm{human}}\)  は通常わかりません。そこで、テキスト生成モデルで推定した分布\(P_{\mathrm{model}}\)  からサンプルされたテキスト集合\(R’\)がこれを近似すると仮定することで、以下の式によって近似的に目的を達成することを考えます。

この式(2)が、図で見たMBR decodingのアルゴリズムに一致します。\(R’\)は擬似的に参照テキストとしての役割を果たすことが期待されるので、擬似参照と呼ばれます。この仮定からわかるように、擬似参照はMBR decodingにとって重要な要素となっています。実際、サンプリング手法はMBR decodingの性能を左右することが報告されており、本研究でも詳細な実験でこれを確認しています(論文中の表2を参照ください)。

本研究の貢献:近似と性能の関連を検証

本研究の貢献は、この仮定と性能の関連を実証的に示したことにあります。これまで複数の研究が、MBR decodingにおいて望ましいサンプルの性質について仮説を立ててきました [1, 3, 5]。我々もこれらを参考にサンプルされたテキスト集合の性質について分析を進めていましたが、いずれの仮説も仮定との関係が明確でなく、そもそもMBR decodingの有効性が式(1)にしたがってもたらされているものなのかについて検証が必要であると考えました。

この検証を行うためには、\(R’\)による\(P_{\mathrm{human}}\)  の近似の度合いを定量化する必要があります。我々の提案は、この定量化のために、与えられた参照テキストから\(R’\)に対しての異常スコアを用いることです。\(R’\)が\(P_{\mathrm{human}}\)  をよく近似していれば、\(P_{\mathrm{human}}\)  から得られている参照テキストは\(R’\)からの逸脱が小さいはずと考え、MBR decodingでの性能が高いサンプリング手法ではこの異常スコアが小さくなると仮説を立てました。

実験では、各サンプリング手法においてMBR decodingの性能と上述の異常スコアを計算し、これらの相関を測りました。詳細は省きますが、4言語ペアの機械翻訳タスクすべてにおいて、異常スコアと性能が期待どおり非常に強い相関を示すことが確認されました(表下段)。また、既存の仮説で重要とされていたサンプルの性質では性能との相関が弱く、既存の仮説では性能変動を説明するのに不十分であることも示されました(表上段)。

おわりに

本研究では、MBR decodingがおく重要な仮定と性能との関連を検証しました。今後の方向性としては、参照テキストが逸脱しないテキスト集合が望ましいという観点から、MBR decodingのためにより効率的なサンプリング手法を探索することなどが考えられます。弊社では、今回の研究に続き、MBR decoding関連でRLチーム陣内を中心に多数の研究成果を発表しているほか [6-9]、テキスト生成に関連する幅広い研究を行っています。毎年、博士課程の学生を対象にリサーチインターンシップを募集していますので、興味を持たれた方はぜひお声がけください。

参考文献

[1] Is MAP Decoding All You Need? The Inadequacy of the Mode in Neural Machine Translation (Eikema & Aziz, COLING 2020)
[2] Quality-Aware Decoding for Neural Machine Translation (Fernandes et al., NAACL 2022)
[3] High Quality Rather than High Model Probability: Minimum Bayes Risk Decoding with Neural Metrics (Freitag et al., TACL 2022)
[4] Follow the Wisdom of the Crowd: Effective Text Generation via Minimum Bayes Risk Decoding (Suzgun et al., Findings of ACL 2023)
[5] Sampling-Based Approximations to Minimum Bayes Risk Decoding for Neural Machine Translation (Eikema & Aziz, EMNLP 2022)
[6] Model-Based Minimum Bayes Risk Decoding (Jinnai et al., ICML 2024)
[7] Hyperparameter-Free Approach for Faster Minimum Bayes Risk Decoding (Jinnai & Ariu, Findings of ACL 2024)
[8] Generating Diverse and High-Quality Texts by Minimum Bayes Risk Decoding (Jinnai et al., Findings of ACL 2024)
[9] Annotation-Efficient Preference Optimization for Language Model Alignment (Jinnai & Honda, arxiv preprint)

 

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【採択論文紹介】AI Lab リサーチインターンでのレイアウト生成の研究について(CVPR2024) https://cyberagent.ai/blog/pr/intern/19224/ Wed, 17 Apr 2024 01:26:02 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=19224 東京大学大学院 博士後期課程3年の堀田大地です。 この記事では私がAI Labの夏季リサーチインターンシップで取り組んだレイアウト生成の研究について紹介します。

Retrieval-Augmented Layout Transformer for Content-Aware Layout Generation
Daichi Horita, Naoto Inoue, Kotaro Kikuchi, Kota Yamaguchi, Kiyoharu Aizawa
IEEE/CVF Computer Vision and Pattern Recognition Conference (CVPR) 2024

初めに

今回のインターンでは、商品画像やバナーのような何かしらのコンテンツがあるキャンバス上にレイアウトを生成する問題、つまり、コンテンツ考慮型レイアウト生成(Content-aware Layout Generation)に取り組みました。レイアウト生成は見出しやキャッチコピーのような要素を自動で配置する技術であり、商品画像やバナーなどのグラフィックデザインの制作を大幅に効率化することが期待されています。例えば、「極予測AI」においてバナークリエイティブの自動生成への応用が期待されています。

図1は本問題の入力と出力の関係を示しています。具体的には、入力された画像中にバウンディングボックスとしてレイアウトを生成する問題です。レイアウトは位置情報に加え、テキストやロゴや下地を示すようなクラス情報も持ちます。要約すると、レイアウトの位置とクラスの情報を画像入力から生成する問題になります。本論文では、検索拡張型生成を用いた手法を提案し本問題に取り組みました。

図1: 提案手法の概要

 

提案手法

本問題には多くの既存研究がありますが、全て単一の学習型生成モデルに依存しており、一度学習した知識を用いてレイアウト生成を行います。しかし、本課題には学習に十分なデータが存在せず学習効率性が悪い問題や、安定した学習を行える生成モデルの構築が不十分な問題があります。

本研究では、クリエイターが作品を創る時に実際の例を参照するような創作方法に触発され、実際のレイアウトを見ながら生成を行う生成モデルの構築に取り組みました。具体的には、自己回帰モデル型Transformerを利用した生成モデルを構築し、検索拡張型生成(Retrieval Augmented Generation、RAG)を組み込んだ手法であるRetrieval Augmented Layout Transformer(RALF)を提案しました。この手法は既存の生成モデルに容易に組み込み学習を行える利点を持ちます。図2はRALFのネットワークアーキテクチャを示しています。

図2: RALFのアーキテクチャ

提案手法であるRALFは、主にエンコーダ・デコーダ型Transformerを用いた生成モデルと、実サンプルをヒントとして与える検索拡張の2つで構築されます。検索拡張のための実例を取得するために、入力画像とデータベースのサンプル間で画像特徴量の類似度を計算し、似た類似度を持つ画像はレイアウトも近しいだろうと仮定しています。そこで、類似度の高い画像が持つレイアウト情報をLayout encoderに入力し、TransformerデコーダであるLayout decoderのCross-attention層へと入力します。

実験

図3は検索拡張を用いない場合(Autoreg Baseline)と用いた場合(RALF)の比較を行っています。横軸は訓練データサンプル数を示し、縦軸はFréchet inception distance(FID)を示しています。低いスコアが良いパフォーマンスを示します。この結果から、RALFは学習効率性を向上させ、どの訓練サンプル数においても高い性能を達成することを示しています。

図3: 検索拡張の有無による性能の比較

次に、生成時に使う検索結果の数と性能の関係を検証しました。図4は横軸が実例数を示し、縦軸にFIDを示す検証結果を示しています。この結果から、1つでも実例を見るとFIDにおける性能が向上することがわかります。

図4: 拡張する実例数の変更による性能の比較

実際の生成例を図5に示します。Kは実例数を示しています。K=1では実例と同じようなレイアウトが生成されているのに対し、K=16ではより多様なレイアウトが生成されていることがわかります。つまり、実例数が極端に少ないとコピーをするような生成方法となりますが、実例数が多いことによって実例を見ながらの生成が可能になります。その結果、テキストとその下地のような関係性もきれいに生成できるようになります。一方で、実例をコピーをすることと、実例に忠実度の高い生成ができることは、どちらもFID上では良い結果をもたらす問題があります。この問題を解決し、検索拡張型生成を正しく評価するためには新たな評価指標を考えていくべきであり、この重要な問題は今後の研究コミュニティへと託します。

図5: 検索拡張するサンプル数を変えた時の生成結果の比較

おわりに

本研究では、検索拡張型生成を組み込んだ手法であるRetrieval Augmented Layout Transformer(RALF)を提案しました。この技術はグラフィックデザインの制作を大幅に効率化することが期待されています。詳細はぜひ論文を確認してみてください。

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堀田さんのメンターを担当した CyberAgent AI Lab 研究員の 井上 直人です。私たちのグループではグラフィックデザインの自動生成・制作支援・理解に関する技術に主に取り組んでいます。これらの技術は本記事で扱ったレイアウトだけでなく、画像、テキスト、各要素に対する細かな属性 (例: 文字のフォントや色) などを同時に扱う非常に挑戦的な課題であり、近年の言語や画像生成の基盤モデルをフル活用してもなお解けたとはいえない様々な課題が存在します。このような研究に興味を持たれた方はぜひ私たちに声をかけてみてください、一緒に研究しましょう。AI Labでは博士課程の学生を対象にリサーチインターンシップを募集しています。また、フルタイムのポジションも各種募集中です。

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AI Labリサーチインターンシップ参加者の声をお届けします https://cyberagent.ai/blog/pr/intern/19053/ Fri, 15 Dec 2023 13:29:35 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=19053

AI事業本部の研究者採用担当の林 修平です。

本稿は、研究開発組織AI Labが実施している博士課程後期の学生向けの研究インターンシップ「AI Lab リサーチインターンシップ」についてのご紹介です。

参加された学生の皆様からいただいたアンケートの回答を掲載していますので、参考にしていただけますと幸いです。


現在冬期インターンシップの追加募集中です。
下記に該当される方は是非ご応募をお待ちしております。

・民間の研究所での働き方を体験してみたい方
・アカデミアと民間のキャリアで悩んでいる方
・企業が保有するリアルなデータを使って研究してみたい方
・社会的インパクトのある研究がやりたい方

▼リサーチインターンシップのご応募は下記リンクから
https://cyberagent.ai/ailab/careers/internship/research-internship/


■AI Labについて

デジタルマーケティング全般に関わる、幅広いAI技術の研究開発を目的に設立した組織で、HCI、コンピュータビジョン、機械学習、計量経済学、自然言語処理などを専門とする研究者が所属しています。 また大学・学術機関との産学連携を強化し、ビジネス課題の解決だけでなく学術的貢献を目指し研究開発に取り組んでいます。

現在は70名を超えるメンバーが様々なテーマで学際的な研究を行っています。
就業拠点は渋谷のスクランブルスクエアを中心に、チームによっては京都拠点、産学連携拠点(大阪大学 豊中キャンパス)に勤務するメンバーも在籍しています。

参考1:京都拠点紹介
参考2:Interactive Agentチーム(大阪大学 豊中キャンパス)の紹介

■AI Lab リサーチインターンシップについて

AI Lab リサーチインターンシップは、AI Labの研究員がメンターとなり、企業の研究所ならではの働き方を経験していただける機会となるよう設計しています。

また、2ヶ月という期間、いつもと違う環境で新しい研究プロジェクトに取り組むことで自分を試せる良い機会だとご評価いただいており、毎年多くの学生の皆様がご応募されています。

期間終了後はインターンシップでの研究成果をもとに、サイバーエージェントに新卒・中途社員として入社 / アルバイトで研究を継続する等の形で、学会への論文投稿を目指し研究を継続するケースも多々あります。

■取り組む研究テーマについて

AI Labのリサーチインターンシップはテーマ選択型です。

但し、選択いただけるテーマは抽象的なテーマも含まれており、面接中や内定後の議論の中で応募者自身の専門領域を組み込んだテーマ設計が出来るようになっています。

インターンシップの面接選考を互いに実りある時間にするためにも、書類通過後には、これまでの研究実績紹介やざっくりとで結構ですので取り組みたいテーマに関するアイデアを話せる状態にしておくと活発な議論が出来ると思います。

■参加者の声

過去の参加者からいただいたアンケート回答を抜粋して紹介いたします。

なぜインターンシップに応募したか教えてください

・国内で研究発表・オープンサイエンスに力を注いでいる企業で就業体験をしたかったため
・企業の研究職を体験することで自分の視野を広げたかったため
・自分の研究力と知識の向上が見込めるため
・強化学習の理論的な知見を学びつつ、研究に反映することができると考えたため
・実際の大規模データを触るチャンスであり、実務的・インダストリからの視点も持ちたいため
・多くの優秀な先輩研究者から多様な知識を学ぶため
・実際に出社し報酬を得ることが出来るため、経済的安定、学業バランス、気分転換の観点から魅力的なため
・研究の経験と論文を積みながら、企業の雰囲気も体験したいと考えたため
・今後のキャリアにおいて重要な経験になると思ったため
・自分の専門とかなり近い内容の募集があったため

インターンシップに参加して良かった点を教えてください

・グループ内外で協力しながら研究を進めていく経験ができた点
・データに触れられたり、現実的な制約などについて知ることができた点
・メンターから一対一の手厚い指導を受けられた点
・実店舗での実証実験を実施できた点
・強化学習+深層学習領域の様々な知見を学ぶことができた点
(同じ技術や論文でも理論的知識をしっかりと持った研究員の方はどのように考えるのかと言うことを学べた)
・メンターとミーティングをすることで研究の方向がブレにくく、効率的に研究が進められた点
・国際会議の発表経験があるメンバーがメンターであり、研究の進め方や問題に対する解決策について新たな学びを得ながら研究を進められた点
・物理的に広いオフィスと机で集中して作業ができた点
・自分より詳しい方と一緒に研究を議論しながらできた点
・チームメンバーや会社の強力なサポートを受けて目標にコミットできた点
・業界と学界の両方での実績を持つ優秀なメンターと同じチームで共同作業をする機会が得られた点
・分野のトップクラスのメンバーとの共同作業が大きな刺激と成長の機会となった点
・心身の健康が保たれるオフィスだった点
・オフィスの場所が素晴らしく、同僚の方々も非常に親切で暖かかった点
・リモートワークの選択肢がある点
・スピード感を持って研究を進められ、2ヶ月という短期間で論文投稿まで行えた点
・企業の製品のための研究とアカデミアでの研究の違いが学べた点
・企業研究の味を残しながらも、個人の専門に基づいた研究ができる点
・研究費については、メンターとの相談次第ですがある程度、個人の裁量で使うことができた点
・実店舗を使った実験が出来て、より生身に近いユーザ目線のHCIの研究ができた点
・就活の方向性を決めることができた点。
・社内カフェが安く利用できた点

参加前と参加後でギャップを感じた点を教えてください

・コンプライアンス意識が想像以上に高く、個人的に抱いていた日本企業のイメージとは、良い意味で違った
・想像以上に数多くの論文が高いレベルの学会・雑誌に投稿・採択されており、規模の大きさとレベルの高さを実感した
・英語ランチ会のような機会があること
・多くの外国人が働いており、外国人も十分に活躍できる場所だと感じた
・テーマや1日のスケジュールなど、思った以上に個人の裁量で決められる点が意外だった
・元々ゲーム事業以外知らなかったが、メディアからリテールあたりのような広い範囲を網羅していることが分かった
・思ってた何倍も風通しの良く、割と自由の効く制度が多く魅力的だった。

本インターンシップはどんな学生におすすめできるか教えてください

・アカデミアに就職を考えており、インターンシップをせずに大学で研究をすればよいと思っている学生(にこそおすすめしたい)
・自発的に研究課題を見つけて作業ができる学生
・アカデミアか企業か、迷っている学生
・ある程度研究を自走できる状態の学生
・インダストリー的な視点・方法を受け入れたい、実問題を取り込みたい学生
・論文発表に強い意志を持って、それを目標として頑張れる学生
・やる気のある学生
・プログラミング力、サーベイ能力、論文執筆スキルを兼ね備え、自ら研究を進めることができる学生
・研究に集中したい学生
・個人の裁量で研究を進める分、自分自身を自制し、自主的に研究に取り組める学生
・充分なスキルを持った学生
・インターン成果をアカデミックに残し業績を増やしたい学生
・実社会に向けたHCI研究に興味がある学生
・大学に残る以外の選択肢で研究職を目指す学生
・生活費が足りずに、全く関係のないバイトをしている学生

今後インターンシップへの参加を検討している方へのメッセージがあればお願いします。

・インターンシップでは、いつもとは違う環境で、いつもとは違う研究に取り組むことができます。新しい課題を前にして、自分がこれまで培ってきたスキルがどれだけ適応可能なのか、自分を試す良い機会になると思います。ぜひチャレンジしてみてください!
・自治体の方が抱えている課題をかなりの粒度で知ることができます。制度知識から研究課題を見つける良いインターンだと思いますので参加してみると楽しいと思います。
・普段の大学での研究から一歩も二歩も離れて、大学では出来ない経験が出来たと思います。先輩研究者の密なメンタリングや高い報酬も満足感が高かったので、おすすめです。
・粒揃いな研究員の方々と共に研究できる良い機会です。短い博士課程の中で大きな時間をこのインターンシップに投じることになりますが、必ずそれ以上の価値を得られると思います。
・かなり成長できるチャンスなのでぜひ参加してみてください。
・トップ会議経験者がメンターしてくれたとしても、プログラムの実装、アルゴリズムの細かい点の思考については自分でやる必要があるので、チャレンジングです。
・博士号を持つグループで研究できる環境は大学とは違う環境なので楽しめると思います。
・迷わずに参加して、研究と渋谷の日差しを楽しんでください!
・AI Lab でのインターンシップでは、研究テーマの設定から進め方まで、自分自身で決めることができ、自由に研究を行うことができます。
・自由度が高い分、自主性が求められますが、積極的に取り組むことで、国内トップクラスの研究者がメンターとなり、献身的なサポートを受けることができます。
・特に、論文執筆時は書き方や表現など、非常に多くの学びがありました。
・AI Lab でのインターンシップは今後のキャリアにおいて、重要な経験になると思うので強くおすすめします。
・You can just focus on your research, in your pace here.
・産業に関連した研究を体験したい場合、これは絶好の機会です。
・個人的には、企業研究の魅力と苦悩を強火で煮詰めたようなインターンシップだなと実感してます。ただ煮詰めたそのスープは、自分の血と肉へと還元してくれるポジティブな味に仕上がります。そんな料理を堪能したい方はぜひインターンに応募してみてください。
・仕事する時はする、プライベートはプライベート、というようにしっかり切り分けがしやすい企業だと思いました。また私がお世話になったAI Labの方々は皆さん頭の回転が早く、優しい方ばかりだったので、研究に安心して打ち込める職場だと思います。


■今後のインターンシップについて

2018年から始まったAI Labリサーチインターンシップですが、年々参加者が増えてきており、これまでの参加者は60名を超えています。

言い換えると2ヶ月間の本インターンシップで60名を超える方の将来に多かれ少なかれ影響を与えた可能性があると思っており、改めて学生の皆様のキャリアにとって重要な機会であることをきちんと認識した上で、引き続きインターンシップの開催に向き合いたいと考えております。

今回のアンケートはより良いインターンシップ機会のために実施しており、多くの参加者からの回答が得ることができました。全ての内容は貴重な意見として頂戴し、良かった点は残しつつ、改善できる点にはきちんと向き合って、より良い就業体験・価値提供の機会をご提供が出来ればと考えております。

特にメンターやチームメンバーだけに留まらず、他チームのメンバーやインターンシップに参加する学生間の交流など、「AI Labリサーチインターンシップ」に参加できたからこそ得られる経験を、最大限に良い形で提供できるよう今後も様々な施策を検討してまいります。

最後となりますが、我々研究者採用チーム一同はAI Labを強い研究組織にするべく、インターンシップを含む様々な取り組みに注力します。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

▼リサーチインターンシップのご応募は下記リンクから
https://cyberagent.ai/ailab/careers/internship/research-internship/

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AI Lab京都拠点を紹介します https://cyberagent.ai/blog/pr/notice/18986/ Tue, 12 Dec 2023 02:33:37 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=18986

AI事業本部 AI人事室の林 修平です。
本稿は2023年6月に立ち上げたAI Lab京都拠点のご紹介です。

京都の人事担当者として、AI事業本部に在籍している皆様やこれからAI Labにジョインする可能性のある皆様に向けて、AI Lab京都拠点を簡単に紹介できればと思っています。

■京都オフィスでは見学を受付けています。
社外の方はこちらからご応募ください。※訪問前にNDAの締結が必要になります。

拠点を見学した弊社研究メンバーからは以下のような感想が出ております。
「暖簾など遊び心があって良いです」
「渋谷と比べて静かで緊張した」
「採用・共同研究面でも大変魅力的な立地」
「働きたい研究者が多そう」
「インテリアがおしゃれで居心地良い」
「静かで落ち着く」
「(東京と比べて)外に出ても人がそんなに多くない」


■京都オフィスで一緒に働く仲間を募集しています
【AI Lab京都拠点】リサーチサイエンティスト

【必須スキル・経験】
・修士号、できれば博士号の学位保持者
・機械学習、画像処理、自然言語処理、計量経済学などの人工知能関連分野に精通する方
・第一著者で論文を書いて、査読を通すことができる能力
  - 査読付きの学会2本以上、ジャーナルなら1本
  - 出来れば国際学会、国際ジャーナル

ご応募、随時お待ちしております!!!


はじめに

2023年6月13日に京都に研究オフィスを設立するリリースを出しました。
AI Lab、京都に研究オフィスを設立 ―企業と学術コミュニティの連携拠点の創出へ―

X(旧Twitter)でも多くの反響をいただいており、いいね数や引用文面からも好意的に受け取られているのではないかと感じています。下記投稿も8.5万インプレッションと目にした方も多いのではないでしょうか。

約4ヶ月後の2023年10月末にはAI Lab京都拠点をリニューアルいたしました。
これまでは机と椅子だけの状態だったのですが、他エリアとの間の仕切りやデモエリアの設置など「あ、ここがAI Labのエリアなんだな」と分かるような仕様になっています。

ここからはAI Lab京都拠点で働くイメージが出来るようにオフィスの特徴を紹介いたします。


立地

AI Lab京都拠点は京都の三条エリアにあります。
具体的には京都市中京区の三条通と木屋町通が交わる商業エリア、高瀬川沿いのaune京都三条というビルの7Fに拠点を構えています。

京都随一と言える繁華街の一等地ですので、アクセスは良好で、仕事の後の買い物やご飯にも困らないエリアです。最寄り駅は三条京阪駅、三条駅、京都市役所前駅(、バスなら河原町三条駅)等でしょうか。


オフィスフロアの紹介

aune京都三条の7Fと8FがCyberAgentのフロアです。
AI Lab京都拠点は7Fに位置し、8Fや7Fの他スペースでは株式会社シーエー・アドバンスや株式会社モノクラムのメンバーが勤務しています。

【執務エリア】

各メンバーに座席とロッカーが割り当てられています。

執務エリアには固定電話がなく静かに作業をすることが可能です。
椅子は身体が疲れにくい アーロンチェア リマスタードライトを採用、ディスプレイやキーボードなどは会社の制度であるグッジョブ制度を使用し購入することが出来るなど、業務に集中できる環境を作っています。

※グッジョブ制度:
「スキルアップ・開発環境・生産性向上をして、良い仕事を。」をコンセプトとした 開発環境・生産性改善支援制度です。キーボードやディスプレイ等、会社負担で購入することが可能です。

【リラクゼーションエリア】

7Fリラクゼーションエリアでは20名程度の席数を確保しています。(株式会社シーエー・アドバンスや株式会社モノクラムのメンバーとの共用スペース)

ゆったりと過ごせるスペースになっており、出張帰りのお土産や雑誌や、ウォーターサーバーや無料ドリンクコーナー、(驚きの安さの)自動販売機なども設置されています。

【デモエリア】

デモエリアはシャンタン生地の暖簾を潜った先にあります。

スペースにゆとりがあり、落ち着いてディスカッションなどが出来るような造りになっています。

【その他】

植物

置いてある植物は棕櫚竹です(シュロチクと読みます)。
花火のように広がる葉と幹のバランスがとても上品な植物です。

MTGエリア

MTGエリアは予約をして使用することが可能です。
全ての部屋にホワイトボードやオンライン会議用のTVモニターが設置されています。

最後に

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
京都オフィスでは見学を受付けています。

社外の方はこちらからご応募ください。
※訪問前にNDAの締結が必要になります。

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[ICCV2023採択] AI Lab リサーチインターンでの顔画像生成の研究について https://cyberagent.ai/blog/pr/intern/18921/ Fri, 15 Sep 2023 01:14:08 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=18921 東京大学大学院 博士後期課程2年の塩原楓です。

この記事では私がAI Labのリサーチインターンで取り組んだ顔交換(Face-Swapping)の研究やAI Labでのインターン生活について紹介します。

インターンで取り組んだ研究について

初めに

今回のインターンでは、顔交換(Face-Swapping)という画像生成の問題に取り組みました。顔交換は与えられたターゲット人物画像に対して、その表情や背景、髪型など(これらを属性という)を維持しながら、顔のアイデンティティだけをソース人物画像の顔のアイデンティティで置き換えるタスクです。顔交換の技術は映像制作やバーチャルアバターなどの娯楽用途のほか、顔の非匿名化などのプライバシー保護のための技術としても近年需要が高まっています。

顔交換は既に多くの既存研究がありますが、既存法ではソース画像の属性情報が生成画像に漏れ出てしまうことがあるということが経験的にわかっていました(図1)。本研究では、この問題が顔交換で広く使われている顔認識モデル(ArcFace)にあることを突き止め、顔認識モデルを顔交換用に再設計した新しいエンコーダ(BlendFace)を用いて顔交換モデルを訓練することで、この問題を解決しました。

この研究成果はコンピュータビジョン分野の難関国際会議の一つであるICCV2023に採択されています。

BlendFace: Re-designing Identity Encoders for Face-Swapping
Kaede Shiohara, Xingchao Yang, Takafumi Taketomi
IEEE/CVF International Conference on Computer Vision (ICCV) 2023

既存研究の課題と提案法

なぜ既存手法で属性情報の漏れが起きているのかを解明するため、顔認識モデルを分析してみます。顔認識モデルは同一人物のさまざまなシーンの画像が同じ埋め込みになるように訓練されており、その特徴を使って人物識別を行います。人はさまざまなシーンにおいて似たような髪型や肌の色をしているため、それらの情報も個人の特徴として埋め込まれます。ここで、図2の左側に示すように、ある人物の画像(アンカー画像)と、同一人物の別シーンの画像(赤)、異なる人物の画像(青)、異なる人物の顔を簡単な画像処理によって同一人物に置き換えた画像(黄)の4つを用意して、アンカー画像とのアイデンティティ類似度を測定しました(横軸は類似度、縦軸は件数)。

この図からわかるように、既存の顔認識モデルは置き換えた画像(黄)の類似度が本人の別シーンの画像(赤)との類似度よりも低くなっています。つまり、顔認識モデルは髪型や肌の色の情報が類似度に影響しているということが統計的にわかりました。

顔交換モデルに戻ると、これはソース画像と生成画像の顔認識モデルの特徴量によるアイデンティティ類似度を近づけようとした時に、髪型や肌の色までもを過剰に近づけさせるということを意味しています。これにより冒頭で示したような属性の漏れが発生します。

本研究ではこの問題を解決するために、属性情報が交換された画像(黄)も本人であると認識されるように属性情報を交換した画像を訓練データに用いて顔認識モデルを訓練し直しました。その結果が図2の右側で、属性情報を交換した画像(黄)の類似度が属性情報を交換していない画像(赤)の類似度に極めて近く分布していることが確認できます。このような顔認識モデルを使って顔交換モデルを訓練することで、属性の漏れがない顔交換モデルを実現できることが予想されます。顔を交換した画像(ブレンド画像)を用いて顔認識モデルを訓練することから本手法をBlendFaceと名付けています。

実際にBlendFaceを用いた顔交換モデルと既存法を比べた結果が図3です。ソース画像とターゲット画像の属性が大きく離れている場合に、属性情報の漏れによって顔の内外で不連続な領域が生じてしまっているのに対し、提案法では一貫性のある顔交換が行えていることが確認できました。詳細はぜひ原論文を確認してみてください。

 

サイバーエージェントでのインターンについて

インターンの参加経緯

応募当時は博士課程が始まった直後だったため就職活動は意識していませんでした。サイバーエージェントAI Labの博士インターンがアツいらしいという割とぼんやりとしたイメージと、インターンで大きな成果を生み出したいという圧倒的モチベーションがあり応募しました。他社の研究開発のインターンとも迷いましたが、自分の所属研究室のOBOGの方が複数人AI Labに勤めているということもあってサイバーエージェントを選びました。

研究テーマについて

修士課程の時にディープフェイクの検出の研究をやっていたので、広告のためのアバター生成を研究しているGraphicsチームにて、顔の生成に関する研究を提案しました。このように募集テーマから選ぶだけではなく、自分でテーマを提案できるのもAI Labのインターンの利点です。

インターン生活

サイバーエージェントAI Labの博士インターンでは2ヶ月間、正社員の方と同様にフルタイムで研究開発に取り組みます。自分の場合は週に1度のメンター・チームリーダーとの進捗報告ミーティング以外は黙々と実装や調査・実験を繰り返していました。そのため、社員の方やインターン生と昼食を食べるのが良い息抜きになりました。また、Graphicsチームでは週に1度カジュアルミーティングという、研究だけではなく生活等の話題を持ち寄って話す会があり、社員の方の多様な私生活やワークライフバランスについて聞くことができたのは面白かったです。

私の研究については、持ち込みテーマではありますが顔の生成については今まで研究として取り組んだことがなかったので、既存法のコードを見て理解するところから始めました。結果として2ヶ月では国際会議に投稿するほどの成果を出すことができませんでしたが、この期間に色々な実験を行ってじっくりと基礎を固めることができたのが後の国際会議採択に繋がったと感じています。

インターンを通して特に印象に残っているのはAI Labの非常に整備された環境です。社内GPUサーバなどのインフラ管理の部門がAI Labとは別に存在していたり、PCの社内ソフトのセットアップでわからないことがあった時にすぐに対応していただけるサポートデスクがあったりと、会社としての強みというのを存分に感じました。また、渋谷駅直結のスクランブルスクエアにオフィスがあるので、通いやすい、オフィスが綺麗という精神衛生上の利点や、飲み物飲み放題、割安の弁当がオフィス内で販売されているなどの間接的な経済的支援もあり、国内有数の働きやすい研究組織であること間違い無いでしょう。

インターン後の生活

インターンが終了してからは、論文投稿に向けて具体的に目標を立てて研究を進めていきました。当初は11月に投稿締切のCVPR2023に向けて動いていましたが、実験が間に合わず、納得のいかないものを投稿せざるを得なくなってしまい、その結果リジェクトされてしまいました。その後、大幅な修正を加えてICCV2023(3月投稿締切)に投稿し無事採択されました。

リサーチインターンに参加してみて

サイバーエージェントAI Labでのインターンは、国内トップレベルの研究者に囲まれながら研究に取り組める非常に刺激的な体験でした。社員の方はもちろんのこと、周りのインターン生も優秀な方ばかりで、モチベーティブな環境で研究に集中することができました。

特に私の場合は、自身の専門(コンピュータビジョン)とは少しだけ異なるコンピュータグラフィックスのチームを希望して所属させていただいたため、初めて知ることが多く非常に学びが多かったです。

優れた環境とメンターやチームリーダーの手厚いサポートのもとで難関国際会議への論文投稿、採択に繋げることができ、非常に良い経験になりました。
もし参加を迷われている方は一度応募してみてはいかがでしょうか。

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データ基盤へのdbtとCI/CDの導入を内定者がやってみた! https://cyberagent.ai/blog/pr/culture/18483/ Wed, 08 Mar 2023 09:52:57 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=18483 AI事業本部 アプリ運用センターでデータサイエンティストをしている河中と申します。
今回は内定者としてアルバイトに参加している23卒内定者の稲葉さんに、信頼性が高く分析しやすいデータ基盤を構築するためにdbtというツールを導入するタスクに取り組んでもらいました。その中での技術的な話や内定者バイトを通して学んだことをブログにまとめてくれました。
ぜひ一読ください!


23卒エンジニア職内定者の稲葉です。2022年10月から3ヶ月間、AI事業本部小売DXディビジョンのアプリ運用センターでアルバイトをさせていただきました。私は、今までデータサイエンティストやバックエンドエンジニアなど幅広く技術に関わってきましたが、今回はアナリティクスエンジニアとしてデータ基盤の改修を行いました。
本稿では、Snowflake上で構築されているデータ分析基盤を dbtやgithub actionsのCI/CDを用いて改修を行った経験をレポートにしてまとめます。

アプリ運用センターとは

https://cyberagent.ai/wp-content/uploads/2022/12/image-2-1024x509.png

サイバーエージェントでは現在、小売/行政/医療などのドメインにおいて様々な企業様と提携し開発を行うDX事業に取り組んでいます。アプリ運用センター(通称アプ運)はその中でも小売事業を展開されている企業様向けにアプリ開発/データ基盤構築をはじめとした開発から運用、コンサルティングなどを行う事業部です。POSシステムやAIカメラ、ビーコンなどの多岐にわたるテクノロジーを連携し、アプリ単体ではなく購買体験全体のUXを高めるアプリ開発を実現して行きます。(詳しくはこちらでご確認ください)

取り組んだことと目的

今回のインターンでは、小売店における購買やアプリ行動ログを集約するデータ基盤にdbtとCI/CDの導入を行いました。dbtとCI/CDを導入することで、データに対する継続的な信頼性を担保することやgithub, ER図と実際に動作しているコードの同期をとることでデータ基盤内を整備することを目的としています。

dbtとは?

dbtとは、ELTデータパイプラインのTの部分を担っているツールで、既にデータがロードされている状態で、データを分析者が利用しやすい形に加工・変形することができます。また、select文だけで テーブル や ビューを作成することが可能で、データエンジニア以外でもテーブルやビューを簡単に作成し分析に活用できるメリットもあります。

dbt導入でのシステム構成とデータ基盤管理について

dbtには、有償のdbt cloud とdbt cli の2つがあり、それぞれ下記のようなメリット・デメリットが存在します。

今回は、dbt cloudとcliの両方を導入し役割を分担する環境を整備しました。データの定期更新については、諸事情でワークフローエンジンを使いにくい状態にあったため、dbt cloudを使用しました。一方、データサイエンティストが頻繁に作成するようなクエリのコード管理については、dbt cliを使用しました。この後、データベース内の構造を簡単に紹介した後に、データベース内で管理する役割、dbt cloudとcli 両方を導入するメリットの詳細を説明します。

データベース内の構造

データベース内は、 rawデータを扱うDataLake層、rawデータをリキャストしたデータやそれらから作成された1次集約を扱うDWH層、特定のビジネスKPIをはじめとしたBIツール等で可視化するために集計処理をしたテーブルやビューを扱うMarts層の3層構造になっています。これらに加え、自由な分析環境を提案するためのSandboxが別に設定してあります。

dbt cloud, cliを両方導入するメリットとそれぞれの役割

dbt cloudでは、定期実行処理の管理を行うだけでいいDataLake、DWH、Martsを管理し、dbt cliではデータサイエンティストが自由なモデリングを行うSandboxを管理しています。それぞれ、dbt cloudの運用はロール権限が高いデータエンジニアが担い、dbt cliは誰でも自由に利用できるような構成になっています。
このようにdbt cloud, cli 両方を導入し開発環境を分離することで、dbt cloudを利用する人数を絞ることができ、金銭的コストを抑えられるといったメリットがあります。またロール権限を dbt cloudとcliで分離することもできるので、Sandboxに変更を加えてもdbt cloudの管理している領域には影響がありません。そのため、間違えてデータを消してしまったなどの事故を事前に防げるので、安全な開発環境を整備できるといったメリットもあります。

dbt cloud × snowflake × CI/CD

現状、github上でコードを管理しているが実際に動作しているコードはsnowflakeで実行して変更を反映しているため、正確にgithub上のコードと実際に動作しているコードの同期が取れていないという課題があります。この問題から生じる弊害としては、以下があげられます。

  • snowflake上のコードに変更を加える際の信頼性の低下
  • 動作しているテーブル、ビューの正当性の欠如

また、上記に付随しdbtとCI/CDを組み合わせて導入することにより、dbtのtestを実施できることやレビュー体制を整えることができ、データの正常性を十分に担保した状態でsnowflakeに反映させることが可能になります。具体的にCI/CDが動作するのは、以下の2つのタイミングです。

  1. プルリクエストが作成されたタイミング
  2. それらのプルリクエストがmainブランチに merge されたタイミング

1. プルリクエストが作成されたタイミングでの CI/CD

プルリクエストが作成されたタイミングでは、以下の3つの動作を行います。

  • dbtに対応したsql formatterでのformat check
  • ステージング環境へのdeploy
  • deployされたデータに対するテスト

また、プルリクエスト作成時にステージング環境でのテストを行う主な目的としては以下の3つです。

  • 本番環境のデータ/構成で本番環境を破壊する心配なくテストができる
  • テストをすることでデータの信頼性を確認できる
  • 実際に動作させることで、それらの動作結果がレビュアーの補助になる

ステージング環境への本番環境データのcopyには snowflakeのzero clone copyを利用します。zero clone copy はデータの複製は行わないため、時間や容量を節約してデータの信頼性を担保することが可能になります。

2. プルリクエストがmergeされたタイミングでのCI/CD

プルリクエストがmergeされる直前にもCI/CDと同じ動作を実行します。これらの動作を2度行う理由としては、プルリクエストがmergeされる直前の変更により生じたバグをmainに取り込まないためです。最終的に問題があった場合は、mainにmergeされませんが、なかった場合はmainにmergeされsnowflake上の本番環境に変更が反映されます。

実際にCI/CDを導入したときの課題

実際にCI/CDを導入すると1次集約を作成するために膨大な量のデータをフルスキャンするため、プルリクエスト時とmerge時のCI/CDの実行時間が合計で4時間程度かかってしまうという課題がありました。
今回 導入するCI/CDの主な役割としては、過去から現在までのデータ全てに対する品質担保ではなく、クエリが想定した通りの出力をしているのかどうか?を確認することです。そのため、実際に用いる1次集約を作成するためのデータは、直近1週間程度に絞りました。このようにすることで、CI/CDの実行時間を大幅に短縮しつつ、直近のデータのみでクエリ出力が想定通りか判断することが可能になります。

内定者バイトを通して

1. 実運用を想定した設計・検証の重要性

内定者バイト期間で学んだ一番のことは実運用を想定した設計・検証の重要性です。現状、タスク間の依存関係をワークフローエンジンで管理しているわけではなく、定期実行で管理しています。その中でデータの連携漏れがないか、またデータを変換する上で制約条件を満たしているかなど本番環境と同様の環境で検証を実施していかないと実運用を想定した設計にはなりません。そのため、それらを意識しつつ制約条件の洗い出しをドキュメントにまとめ検証していきました。実運用を想定し続けることは考える項目がとても多く難しかったのですが、信頼できるデータからユーザごとに最適化されたクーポン配布やプッシュ通知、UI/UXの改善などを行うためにとても重要だったと感じています。

2. 小売DXでの運用・施策をするための分析力や知識の広がり

私のチームでは分析を共有するタイミングが多くあり、専門的な知識を有するメンバーが積極的に自身の分析結果を発表している環境でした。 また、今回の業務ではデータ基盤の改善を中心に行っていましたが、A/Bテストや経済学的なアプローチ・統計的手法を利用しながら分析する技術に触れる時間が豊富にありました。施策を行った上での効果検証の重要性に関して知ることができ、小売における分析知識向上につながったと思います。

3. 小売DXの魅力

今回のインターンでは、小売に関するデータに触れる貴重な機会を得られました。小売のデータは、主にアプリのデータと実店舗から得られるデータの2種類があり、それら両視点から売り上げを伸ばすための施策を考えていくことが重要になります。データ基盤やデータ分析の業務を通して、小売DXが持つデータの特異性や応用の可能性を知ることができ、小売DXに携わる面白さを感じたとともに小売DXの醍醐味はここだなと感じました。

最後に

今回の内定者バイトでは、多くの方との繋がりを持てたとともに、協力していただきながら データ基盤の整備を進めることができました。また今回は、同じ部署でデータエンジニアとして働いている千葉さんにたくさんのレビューをいただきました。千葉さんのCA Base Next での発表も非常に面白いのでぜひこちらもご覧ください!

充実した内定者バイトの3ヶ月間はあっという間でとても楽しかったです。
メンターである河中さんをはじめ、協力してくださった方々ありがとうございました!

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アプリ運用センター 内定者バイト「Four Keys計測による生産性の可視化」 https://cyberagent.ai/blog/pr/culture/18301/ Tue, 20 Dec 2022 09:41:48 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=18301 はじめに

初めまして、23卒エンジニア職内定者の丸山司と申します。

2022年9月7日から1ヶ月弱、サイバーエージェントのAI事業本部にある小売DX アプリ運用センターという部署で、サーバーサイドエンジニアとして内定者としてアルバイトをさせていただきました。

私は、開発者の生産性を向上させるためのあらゆるDevOps技術に興味があり(トランクベース開発、フィーチャーフラグ、自動テスト、リリースエンジニアリング等)、上記のようなDevOps技術を1つ経験することと、現場で働く中でエンジニアとしての目標を引き直すことを目的に内定者バイトに参加しました。

この記事では、実際に行った業務と学んだことについてまとめたいていきたいと思います。

アプリ運用センターとは

 

サイバーエージェントでは現在、小売/行政/医療などのドメインにおいて様々な企業様と提携し開発を行うDX事業に取り組んでいます。

アプリ運用センター(通称アプ運)はその中でも小売事業を展開されている企業様向けにアプリ開発/データ基盤構築をはじめとした開発を行う事業部です。POSシステムやAIカメラ、ビーコンなどの多岐にわたるテクノロジーを連携し、アプリ単体ではなく購買体験全体のUXを高めるアプリ開発を実現して行きます。(詳しくはこちらでご確認ください)

取り組んだこと

今回のインターンでは、バックエンド開発チームのFour Keysの計測と可視化を行いました。

Four Keysとは

Four KeysとはDevOps Research and Assesment (DORA) チームが実施した 6 年間の研究で明らかにしたソフトウェア開発チームの健全性を示す以下の4つの指標です。[1]

  • リードタイム:組織による正常な本番環境へのリリース頻度
  • デプロイ頻度:commit から本番環境稼働までの所要時間
  • 変更失敗率:デプロイが原因で本番環境で障害が発生する割合(%)
  • 復元時間:組織が本番環境での障害から回復するのにかかる時間

DORAの研究結果によると、Four Keysは開発チームの生産性だけではなく、サービスや企業の収益にも強い正の相関があると結論づけています。[2]

また、Four Keysは、CI/CDなどのDevOpsの実践と組織の開発文化が成熟しているチームほど優れた数値となっていることが明らかにされています。Four Keysの数値をきっかけに、開発チームの文化やDevOpsの実践について振り返ることが計測の目的です。

[1] エリート DevOps チームであることを Four Keys プロジェクトで確認する | Google Cloud Blog

[2] Nicole Forsgren Ph.D 他 『Lean と DevOps の科学』

計測の概要・流れ

現状、計測可能な「デプロイの頻度」と「変更のリードタイム」を計測しました。インシデントを管理できていないため、変更の失敗率や復元時間については、計測不可能でした。(実質、Two Keysです)

  • GitHub Webhookから送信されるイベントを集計して計測
    • mainブランチへのプッシュイベント
    • GitHub Actionsのデプロイワークフロー完了イベント

計測基盤の実装

計測基盤は、OSSであるGCP/fourkeysをベースに構築しました。

  • GitHub Webhook から送信されるイベントを受け取るサーバー(Event Handler)
  • イベントをパースしてBigQueryにログを吐くサーバー(Data Parser)
  • 各指標を可視化するGrafanaダッシュボード(Dashboard)

既存のOSSをベースとして、一部修正を行いました

  • 既存のOSSでは受け付けていない、GitHub Actionsの実行イベントをBigQueryに保存する処理を追加(Data Parser)
  • Grafanaダッシュボードを社内IPからのみアクセスできるアクセス制限を追加(Dashboard)

エリート DevOps チームであることを Four Keys プロジェクトで確認する | Google Cloud Blog より拝借

アプリ運用センターならではの計測

BtoBtoCという業態に由来する長い仕様決定のリードタイムがボトルネックとなり、頻繁なリリースが現状求められていません。短期的には、継続的なインテグレーションを目的として、マージを基準とした指標も計測した方がいいと考えました。1つの修正のサイズ(PRの大きさ)を小さくすることや、コードレビューを速くすることなどにより、マージを基準とした指標を改善することができます。

計測後の運用

私が内定者バイトを終えた後、「誰もダッシュボードの見方や活用方法がわからない」「継続的に数値を振り返えることを誰もしない」という懸念がありました。そこで、Four Keysがどう重要であるかやダッシュボードの見方、計測内容から改善が必要な箇所の提案などのドキュメントとして残しました。

Four Keys自体は、明確な開発のボトルネックを見つけることはできないので、開発プロセスを改善して、メトリクスの変化を評価するという改善サイクルを継続的に行っていく必要があります。入社後に、運用・改善を任せてもらって、チームの課題と対峙したいと思います。

学び・感想

内定者ランチで学びがたくさん

サイバーエージェントには、内定者バイトの学生と先輩エンジニアがランチに行って、技術や社内のことなどざっくばらんに話す文化があります。今回のインターンでは、AI事業本部含めて、社内の多くの先輩エンジニアとランチに行って、記事や書籍では知ることのできない技術的なお話をたくさんすることができました。

特に、私が最近気になっている技術・考え方であるトランクベース開発を実践されている江頭さんに、たくさん質問をさせていただきました。トランクベース開発は開発のアウトカムを向上させるプラクティスですが、多くの技術が下支えしていることを学びました。

技術的な広がり

ソフトウェアの設計やコード規約などのチーム課題、CI/CDの実現、リリースエンジニアリングなど、さまざまな技術が開発の効率を上げるために地続きでつながっていると感じました。

例えば、トランクベース開発で目的とする「重要なデプロイの心理的ハードルを下げる」ためには、Progressive Deliveryなどのリリースエンジニアリングを充実させたり、自動テストの適用範囲を広げたりなど密接に関わっています。ソフトウェアエンジニアとして大成するためには、繋がりを意識しつつ、技術習得をしていくことが大事だと感じました。

技術以外の部分・小売DXの面白さ

今回のFour Keysの計測をする中で、開発の生産性は技術的な部分に限らないことも感じました。例えば、企業様とやり取りをする業態の場合、企業様とどう仕様をすり合わせるかといった部分が開発のアウトカムを向上させる上で重要となります。

開発チームのマネージャーである後藤さんとお話した際に、「BtoBtoCという業態でのアジャイルを実現したい」とおっしゃっていて、小売DXドメインの面白さを垣間見ました。(後藤さんのインタビュー記事でも同様の内容をおっしゃられています)

最後に

アプリ運用センターはエンジニアの挑戦を歓迎している雰囲気があり、今回少し難しい課題でも挑戦させていただきました。また、技術習得にも積極的で、コミュニケーションもとりやすく、非常に働きやすい環境でした。メンターの坂上さんをはじめ、先輩の社員の方のサポートのおかげで、充実した1ヶ月を過ごすことができました。短い間でしたがお世話になりました!ありがとうございました!

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アプリ運用センターにてエンジニア内定者アルバイトとして経験したこと/よかったこと https://cyberagent.ai/blog/pr/culture/16995/ Mon, 25 Jul 2022 08:48:01 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=16995 はじめまして!

今年の4月から、新卒としてAI事業本部 アプリ運用センターにてバックエンドエンジニアとしてジョインした坂上一仁です。

AI事業本部に配属され、3ヶ月が経過しました。

サイバーエージェントでは入社前に実際に社内にて就業を行い、自分自身との適性を確かめる「内定者アルバイト」と呼ばれる制度があり

私は2021年12月から現在就業しているアプリ運用センターにて内定者アルバイトをしていました。

今回の記事では、内定者アルバイトを経て配属された、AI事業本部およびアプリ運用センター(通称: アプ運)について

内定者アルバイトで経験できたことや、入社後に感じた 魅力・特徴などについて紹介させていただきます!!

アプリ運用センターとは?

サイバーエージェントでは現在、小売/行政/医療などのドメインに置いて様々な企業様と提携し開発を行うDX事業に取り組んでいます。

アプリ運用センターはその中でも、家電量販店・ドラッグストア・コンビニ・大型スーパーなどの小売事業を展開されている企業様向けにアプリ開発/データ基盤構築をはじめとした開発を行う事業部です。

私は現在、小売店のお買い物アプリ(会員証・クーポンを提示するための、実店舗で使用するアプリ)を作っています。

小売業界のデータ活用は、海外ではwalmartなど先進的な事例が多く生み出されている一方で国内ではまだ距離がある状況です。

その中で私達はクライアント様の意向をヒアリングし、実際のアプリで様々な機能を実現するだけでなく

これまでサイバーエージェントが培ってきたtoCアプリ開発の経験/強みを生かしたUI/UXデザイン・データ基盤活用を提案することで業界全体に新たな事例を創出することを目指しています。

上記のような小売業界の開発プロジェクトについては、私の先輩に当たる黒崎 優太さんが去年の若手カンファレンス、CA BASE NEXTで発表されていました。

動画のアーカイブも残っていますので、是非御覧ください!

内定者アルバイトの雰囲気など

私はそんなアプリ運用センターの中でも、2021年12月から2022年3月まで大手ドラッグストア様向けのアプリ開発チームで内定者アルバイトをしました。

サイバーエージェントでは現在、非常に多くの部署が存在しており内定者アルバイトの受け入れ先でも7~8個ほどの事業部・30を超えるプロダクトに分かれています。

自分が内定者アルバイトに求めていたものとしては、

「タスク単位で仕事を渡されるのではなく、ミッションの中で自分自身の頭で『どうやってそれを解決するか?』を考えることができる」

「組織自体が新しく、部署自体の成長角度が高い」

という2点でした。

上記2軸で内定者アルバイトをするチームを選んでいたところ、

アプリ運用センターは2019年設立の組織ながら急拡大しており、事業の特色上、課題解決への意識が強い人材を求めているという説明を受け

働く環境として申し分ないのではないかと考え、内定者アルバイトをさせていただきました!

(他にも、私は法人営業としてインターンをした経験があり、クライアントに対して提案を行った経験が将来的に活かせる場面がありそうと感じました)

内定者アルバイト中にやったこと

内定者アルバイト中にやったことは大きく3点です。

  1. 各プロダクトにおける機能開発プロジェクト内での開発
  2. ユーザーの行動ログ設計
  3. CI/CDやTerraformなどの基盤改修

1. 各プロジェクト内での開発では、単純にビジネス職が考えた要件だけを開発するのではなく、

実際に「何を作るか」「どのような順番で作るか」といったミーティングにも参加させていただきました。

これが事前に自分が考えていた「自分自身の頭で『どうやってそれを解決するか?』を考えることができる」という点に非常にマッチしており、

またビジネス職/デザイナー職など他職種の方と上記のような内容を話し合う体験自体が非常に新鮮で面白いと感じることができました!

2. ユーザーの行動ログ設計は、小売アプリの骨子とも呼べる部分であり貴重な体験をさせていただきました。

実開発内容に関わるため詳細は伏せますが、アナログな世界で買い物をするお客様の行動をどのようにアプリ上で記録/活用するかということを考える経験は非常に興味深く、

オンライン上/アプリ内のみで完結する開発よりも考えることが多く大変だった一方で面白い経験だったと思います!

3. CI/CDやTerraformなどの基盤改修についても、これまでやったことがなかった技術領域にトライできたという点で技術的知見を深めることができました。

また、私のトレーナーでもあった後藤 紳さんは新卒2年目から開発責任者を務めており、エンジニアリングマネジメントの知見が豊富な方です。

※後藤さんの紹介記事はこちら

私自身もエンジニアリング・マネジメントに興味があったので、内定者アルバイト中からアジャイル/スクラムの本をいくつか紹介していただきインプットを行うことができました。

こうした各タスクやインプットを通して、プロダクト・プロジェクト・バックエンド設計それぞれの観点において品質そのものを考えることができたように思います。

自分の同期にも、純粋に技術が好きな人もいればコードのその先にあるビジネスインパクトに興味がある人もいますが

アプリ運用センターはより後者のような方に適正があり、同時にエンジニア職でもビジネスインパクトを意識した行動が求められる環境です!

余談ですが、フリードリンク・カロリーメイトあるのもよきです!

アプリ運用センターの魅力

上記のように、内定者アルバイトの経験を経たアプリ運用センターの魅力を書いてきました。

その上で「アプリ運用センターの魅力」を一つ上げるとすれば、「同じ組織にいる方の熱量」だと思っています!

アプリ運用センター内には、各プロジェクトにエンジニア職・ビジネス職が在籍しており、また横断組織「DX Design室」には各プロジェクトを横断してデザインを管理するデザイナー職の方がいらっしゃいます。

職種問わず非常に熱量が高いメンバーがいて、なおかつ職種問わず対等に議論することができるというのは非常に魅力的な点だと思います。

またそれと同じくらい魅力的なのが、「事業自体のスケールの大きさ」です。

具体的な内容はこちらには記載できないのですが、小売DX事業部では「140兆円市場を、再発明する。」というスローガンの通り、非常に大きな規模の事業を扱っています。

私自身、内定者アルバイトで入ってから始めて「サイバーエージェントって、こんな大きな仕事してるの…!?」と知ったことがいくつもあり、

これまで私が見てきた視座がいかに矮小なものであったかを痛感させらされました。

 

内定者バイトを経て入社してから3ヶ月、まだ開発チームや機能開発を主導できるように試行錯誤を重ねている段階ですが、

「周りの熱量の高さ」「事業のスケールの大きさ」の2点から、いずれはもっと大きな領域で、大きな仕事をしたいといつも思わされています。

(そういう意識が自然と焚き付けられる組織な気がしてます)

22卒では7名のメンバーが配属され、改めて急成長中の組織であると感じました!

さいごに

内定者アルバイトを経て入社した経験から、アプリ運用センターという部署について書かせていただきました。

上記のように書くと、いい点ばかりで完成した組織のように受け取られる方もいるかも知れませんが

アプリ運用センターはまだまだ急拡大している組織で、コードも体制も日々発展中です!

まだまだ技術力をビジネスインパクトに変えられる方(あるいは、そうなりたいと思っている方)のチカラが必要です。

下記サイトから面談も受け付けておりますので、是非お待ちしております!

(サイバーエージェントの内定者の方は、採用人事までご連絡ください)

スクランブルスクエアで一緒に働きましょう!

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