ヤマダデンキとサイバーエージェント、販促DXにおいて業務提携を締結し広告事業参入へ オンライン広告から棚前サイネージ、アプリ連携と購買データまで一貫した販促データ基盤を共同開発、公式広告メニュー「ヤマダデジタルAds」をリリース
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AI Lab、慶応義塾大学 星野崇宏教授と共同研究を開始 新たな広告クリエイティブ選択アルゴリズムの研究開発へ
株式会社サイバーエージェント(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:藤田晋、東証一部上場:証券コード 4751)における人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」は、慶應義塾大学経済学部星野崇宏教授と、共同研究を開始いたしました。
スマートフォン普及率が約8割(※1)となり、ディスプレイ広告が人々の身近なものとなる中、広告の配信をおこなうDSPには、それぞれのユーザーにとって適切な広告クリエイティブを選択する機能が求められています。こうしたアルゴリズムの設計にあたっては、機械的にクリエイティブを決めるのではなく、それぞれのユーザーの興味・関心、心理状態などにも配慮することが求められており、機械学習に加え、従来から人間行動についての研究が蓄積されてきた、マーケティングサイエンスや経済学、心理学などの知見を動員することで改善につながることが期待されています。
このような背景のもと、「AI Lab」ではこれまでも計量経済学やマーケットデザインの考え方を組み合わせた広告配信技術の研究を行ってまいりましたが、このたび、慶應義塾大学経済学部教授の星野崇宏氏と、バンディットアルゴリズム(※2)の拡張による広告クリエイティブ選択アルゴリズムの最適化に向け、共同研究を開始いたしました。
星野教授は、統計学・行動経済学・マーケティングサイエンスを専門とし、統計学や計量経済学に関する理論的研究や、マーケティング・脳科学・公衆衛生をはじめとする幅広い分野への応用研究で高い業績を挙げられており、これらの分野において我が国を代表する研究者としてご活躍されております。また、国内のAI研究の中核研究施設である理化学研究所AIPセンターにおいてチームリーダーとして経済経営情報融合分析チームを率いると同時に、中央省庁や企業へのコンサルテーションや共同研究も多数実施されており、実社会への貢献も顕著です。
「AI Lab」は星野教授と産学連携を進めることで、広告クリエイティブ選択に用いるバンディットアルゴリズムをマーケティングサイエンスや経済学の知見を用いて拡張し、新たな広告クリエイティブ選択アルゴリズムの研究開発を進め、広告の効果最大化とユーザーの広告体験の向上を目指してまいります。
また、本研究はアドテクスタジオから提供しているダイナミックリターゲティング広告「Dynalyst(ダイナリスト)」などの広告プロダクトに実装を予定しております。
「AI Lab」は2016年1月の設立以来、機械学習、計量経済学、画像認識、コンピュータグラフィクス、自然言語処理、ヒューマンコンピュータインタラクションの各分野での研究を行い、様々なAI分野で大学・学術機関と産学連携し研究を進めております。「AI Lab」は今後も企業とユーザーをOne to Oneで結び、最適なタイミングで最適な情報を届けるより品質の高い広告配信技術の実現を目指し、研究・開発に努めてまいります。
■星野 崇宏教授 プロフィール
2004年3月東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。博士(経済学)。情報・システム研究機構統計数理研究所、東京大学教養学部、名古屋大学大学院経済学研究科などを経て、慶應義塾大学経済学部教授。シカゴ大学客員研究員、ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院客員研究員などを歴任。行動経済学会常任理事。マーケティング・サイエンス学会理事。45歳未満の研究者に政府が授与する最も権威のある賞である 日本学術振興会賞を受賞(2017年)。ほかに日本統計学会研究業績賞など受賞多数。
主な業績として”Semiparametric Bayesian Estimation for Marginal Parametric Potential Outcome Modeling: Application to Causal Inference”, Journal of the American Statistical Association, 2013, 108, 1189-1204.『調査観察データの統計科学:因果推論・選択バイアス・データ融合』岩波書店, 2009,など。
理化学研究所AIPセンター 経済経営情報融合分析チームリーダーを兼任。
星野崇宏教授の個人Website
※1総務省「情報通信白書」
※2限られた情報から最適な選択肢を効率的に探すためのアルゴリズム。DSPは、複数の広告クリエイティブのうちどれを表示すべきかを逐次的に決定する必要があるため、バンディットアルゴリズムが採用されている。
■アドテクスタジオ
AI Labが所属する、サイバーエージェントグループのアドテクノロジー分野における各サービスの開発を行うエンジニアの横断組織です。2013年10月1日に設立し、現在では5つの子会社を包括し、約200名のエンジニアによって、RTB広告を支えるSSPやDSP・DMP、チャットボットサービスやロボットサービス事業など約20のサービスを提供しております。