遠隔操作ロボット | AI tech studio https://cyberagent.ai AI事業本部は、サイバーエージェントグループのデジタルマーケティング分野におけるサービス開発を行う組織です。 Mon, 17 Oct 2022 06:53:02 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.3.26 【採択論文紹介】Service Robots in a Bakery Shop: A Field Study https://cyberagent.ai/blog/research/agent/17063/ Mon, 17 Oct 2022 06:53:02 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=17063 AI Lab接客対話グループの宋です。接客対話グループはHuman Agent Interaction、Human Computer Interactionを中心に研究を行なっています。今回は、ロボティクス分野の国際会議「IROS 2022」(IEEE/RSJ International Conference on Intelligent Robots and Systems)」に採択された論文を紹介します。

論文名:Service Robots in a Bakery Shop: A Field Study

研究背景

近年、ソーシャルロボットについての議論が活発になっている。ソーシャルロボットは人とコミュニケーションすることができるため、従来までの広告に代わる手段として、サービスロボットとして販売促進などでの活用が期待されている。小売業は、顧客とエンゲージするための革新的な方法を常に模索しており、サービスロボットは、顧客の興味や関心を引きつけ、彼らの購買意欲を高めるのに特に有効となることが考えられる。

これまでの研究では、チラシ配りや商品推薦など、さまざまな目的でのサービスロボットの利用が検討されてきた。販売促進に関しては、ショッピングモールや店舗にロボットを設置し、実証実験を通じてサービスロボットの有効性が調査されている。例えば、[1]では、デパートでアンドロイドの販売員が商品を販売した。そのロボットは、二倍以上のお客様に対して接客サービスを提供し、43着の衣服を販売した。

しかし、販売促進への関心は高まっているものの、小売業における適用方法とその効果は不明なままである。サービスロボットの販促や商品推薦の効果を示すためには、様々な小売店を用いたさらなる実証的な証拠が必要となる。さらに、[2]が指摘するように、過去の研究では主に探索的な研究であった。したがって、具体的にどのようなタイプのロボットの行動が効果的で、それに応じて顧客がどのように反応するかについては、まだ明らかにされていない。

実験内容

ロボットの設置箇所のイメージ

本研究では、ベーカリー店舗に2台の遠隔操作型(※オペレータによりリモートで制御される)のサービスロボットを配置した。一台は店頭に設置し、通行人を出迎えながら商品情報をアナウンスし、もう一台は店内に設置し、お客様に特定の商品(パン)を推薦した。全体的な目標は、推薦したパンの売上向上だけでなく、店舗全体の売上を向上させることであった。そのための基本戦略として、多くの通行人を店舗に招き入れることと、多くの商品を購入してもらうことの2つが考えられる。そのため本実験では、役割の異なる2台のサービスロボットを活用した。また、商品推薦におけるロボットの推薦効果を調べるために、お店の全商品の中から数種類のパンをロボットの推薦対象パンとして選んで、これらの商品を他の商品と比較し、売れ行きの変化を観察することも目的であった。

ロボットのパフォーマンスを評価し、研究目的を評価するために、主に以下の項目を評価した。

  • 売上:総売上高、客数、客単価。
  • 店内行動:「推薦対象パンを見た」や「推薦対象パンをトレイに入れた」などのキーアクションを伴う客の行動。

実験結果

ロボット導入による売上への影響(昨年度較)

店舗全体の売上データによると、我々のロボットが導入された日は売上が劇的に伸びた(昨年度と比較して平均138%の伸び率)が、ロボットが導入されなかった日は明らかな伸びを示さなかった。したがって、今回の結果は、サービスロボットが販売促進に有効であることを示しており、既存の少ない実証的証拠を示している。興味深いことに、実験期間中の一日当たりの来店客数は、ロボットの有無に関わらずほぼ同じ水準で推移している一方で、ロボット稼働時には客単価が向上しているため、より多くの商品またはより高額な商品が購入されたことがわかった。

更に、店内に設置したロボットの録画映像の分析からは、ロボットがお客様の購買行動に影響を与えることが示唆された。例えば、「〇〇パンを見て、トレイに入れてくださいね」みたいなロボットの指示が増えたことに伴って、客がそのパンを購入する確率は約2倍となることがわかった。ただし、このようなロボットの指示行動の効果の即時性は確認できていない。つまり、ロボットが指示した直後の顧客の行動に、ロボットの影響が単純に反映されているわけではなかった。しかし、ロボットの指示行動によって、客の推薦対象パンへの興味と関心が高まり、購買意欲の「種」が蒔かれる可能性が示唆されている。

今後の課題

今後の研究において、いくつかのポイントが考えられる。まず、今回の実験では、子供型ロボットを採用した。ロボットの外見は印象や説得力に影響を与える可能性があるため、今後、多様な外見のロボットを用いた研究が行われる必要がある。次に、今回のフィールド調査は一週間以上であったが、まだロボットに対する新規性効果(新しいものに対して興味を引きやすい効果)が多く残っている可能性がある。したがって、サービスロボットの販売促進への活用効果を確認するためには、より長期的な研究が必要である。最後に、本研究では、人との自然な会話を実現するために遠隔操作ロボットを採用した。しかし、特に販売促進という目的においては、コストの問題から自律型ロボットシステムの活用することが重要となる。そのため、今後はこのような自律型システムの開発・検証を行う予定である。

参考文献

[1] Watanabe, M., Ogawa, K., & Ishiguro, H. (2015, April). Can androids be salespeople in the real world?. In Proceedings of the 33rd annual ACM conference extended abstracts on human factors in computing systems (pp. 781-788).

[2] Brengman, M., De Gauquier, L., Willems, K., & Vanderborght, B. (2021). From stopping to shopping: An observational study comparing a humanoid service robot with a tablet service kiosk to attract and convert shoppers. Journal of Business Research, 134, 263-274.

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【国際会議HAIゴールドスポンサー】クイズプレゼンテーション開催! https://cyberagent.ai/blog/pr/release_event/14096/ Thu, 05 Nov 2020 10:54:58 +0000 https://ai-blog-admin.cyberagent.ai/?post_type=blog&p=14096 こんにちは!
AI事業本部人事の得津です。

AI Labの接客対話エージェントチームが、
昨年に引き続き、11/11-13にオンライン開催されるHAI2020にゴールドスポンサーとして参加します!

 HAI2020とは?
HAI(Human-Agent Interaction)は、
文字通り「人間」と「エージェント」との「インタラクション」を対象とした研究領域で、
HAI2020は
あらゆる知的システムと人とのインタラクションにフォーカスした議論が行われる国際会議です。
今年はSydneyでの開催を予定していましたが、新型コロナウイルスの影響でオンラインでの開催となりました。

 

 HAIスポンサーコンテンツ
今年はオンライン開催ということで、みなさんが気軽に参加できるスポンサーコンテンツをご用意します!

当社の紹介と共に、これまで実施してきたHAIに関するリアルフィールド実験の結果を元に、リアルカスタマーのリアルな反応を当てるクイズを出題します!
ご参加いただくことで、あなたの予想していなかった意外な結果から、日本のカスタマーのリアルな反応を知れたり、今後のあなたの研究アイデアに役立つこともあるかも!?
途中入退室も可能ですので、ぜひお気軽にご参加ください。

<詳細>
・日時:11月12日(木)日本時間20:00-21:00(Keynoteセッション後)
・内容:サイバーエージェントの紹介、クイズプレゼンテーション、質疑応答
・発表者:馬場 惇(サイバーエージェント接客対話エージェントチームリーダーで、IEEE RO-MAN 2020にKeynote speakerとして登壇)
※詳細はこちらからご確認ください

 

 AI Lab接客対話エージェントチーム
サイバーエージェント AI Lab では、次世代のデジタルマーケティングの手段として
ロボットやチャットボットなどの「対話エージェント」に着目しており、「対話エージェントによる接客」をテーマに研究開発をしています。

その中でも、接客対話エージェントチームは、2017年より大阪大学と共同研究をスタートし、【人が信頼したくなる、思わず信頼してしまう対話エージェント】の実現に向けて、対話エージェントなどの存在を、影響力のある存在に発展させることで、ユーザに新しい体験を提供する、デジタルマーケティングの新しいメディアを作ることに取り組んでいます。
特に、実社会で活躍する対話エージェントを実現させるために、状況認識・行動制御・音声合成など様々な領域に注目し、研究を行っています。

これまでに、統制された環境だけでなくホテルや商業施設、ECサイトなど実際のユーザに接してもらえるフィールドで実験を行なってきました。

◼︎最近の実証実験の様子
東京ポートシティ竹芝オフィスタワーを実証フィールドとし、
「操作者の能力を拡張させる遠隔操作ロボット」を用いて非接触での呼びかけ等を行い、都市型複合施設における飲食店支援の可能性を検証しました。


◼︎その他、これまで取り組んできた研究プロジェクト
① 操作者の能力を向上させる遠隔操作ロボット(東急不動産HDとの共同プロジェクト)
② ホテルにおける「おもてなしロボット」(東急不動産HDとの共同プロジェクト)
③ 声かけロボットにおける対話を開始する技術の開発
④ 完全選択式チャットボットによる商品推薦
⑤ カスタマサポート支援のための「怒り感情」制御技術
⑥ ロボットが会話を代行する婚活パーティ
※より詳しい研究内容についてはこちらをご参照ください

その結果、HAIをはじめとした様々な国際トップカンファレンスでの論文発表実績をはじめ、着実に成果を出しています。

また今年からは、「ドラえもんを本気でつくる」の著者であり、HAI領域の研究を今後牽引すると期待される若手研究者の大澤正彦氏と「HAIにおける認知的不協和の解消を用いたユーザの行動変容」をテーマに共同研究をスタートしました。
人との信頼関係の上に成り立つ対話エージェントの情報推薦が、「ローカルな特性を持つ広告媒体の実現」にも貢献すると考え、信頼関係が成立することで、対話エージェントからの推薦がこれまでの販促活動にはなかった価値を商品に付与し、顧客体験をより向上させること目指して研究を進めております。


<接客対話エージェントチームの紹介動画>

<関連リンク>
AI Lab公式HP
https://research.cyberagent.ai/

接客対話エージェントチーム詳細
https://cyberagent.ai/ailab/research/hci/

最後に、AI Labでは一緒に働く研究員を募集しております!
ご興味がある方はこちらをどうぞご参照ください。

当日はスポンサーコンテンツの中でQ&Aタイムもご用意しておりますので、
当社に関することやAI Labの研究内容などについて、お気軽になんでも聞いていただけると嬉しいです。

それでは、HAI2020で皆さんにお会いできることを楽しみにしております!


接客対話エージェントチームのリサーチャー紹介

馬場 惇 Jun Baba
2014年に京都大学情報学研究科を修了後、新卒でサイバーエージェントへ入社。
DSP事業におけるロジック開発責任者を経て、人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」の設立に参画。
現在は、AI Labの接客対話グループのリーダーとして石黒研究室との産学連携を担当。
大阪大学基礎工学研究科 招聘研究員。

 

 

岩本 拓也  Takuya Iwamoto
2013年北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科 修了。
対面のコミュニケーションを拡張させるインタラクティブ技術の研究に従事。
2019年に「ロボットを使った人間が会話を行わない婚活パーティ」を実施。
CCSE、WISS、HCI研究会、IPSJ-ONEの運営委員を務める。

 

 

尾崎 安範 Yasunori Ozaki
2014年東京大学大学院 情報理工学系研究科 修了。
2014年NTT 入社。センサデータを用いた非言語インタラクション技術の研究開発に従事。
2019年サイバーエージェント入社。
現在、AI Labにて接客対話グループのReseach Scientistとしてインタラクション技術の研究開発に従事。
大阪大学基礎工学研究科 招聘研究員兼務。


宋 思超 Sichao Song
株式会社サイバーエージェント AI Lab研究員。
接客対話グループのReseach Scientistとして遠隔操作ロボットの研究開発に従事。
大阪大学基礎工学研究科 招聘研究員を兼任。
2019年総合研究大学院大学にて情報学のPh.D.取得。
2013年ノルウェー University of Osloにて情報学修士課程修了。

 

 

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【国際会議HAIに登壇&ブース展示】遠隔操作ロボットのデモ体験も https://cyberagent.ai/blog/pr/5907/ Thu, 03 Oct 2019 02:30:22 +0000 https://cyberagent.ai/?p=5907 こんにちは!
AI事業本部人事の得津です。

AI Labの対話エージェントチームが、
10/6-10に京都で行われるHAI2019にゴールドスポンサーとして参加します!
HAI(Human-Agent Interaction)とは、文字通り「人間」と「エージェント」との「インタラクション」を対象とした研究領域で、HAI2019はあらゆる知的システムと人とのインタラクションにフォーカスした議論が行われる国際会議です。
※ This blog is written in Japanese for Japanese participants.
We will be explaining our research details in English at the booth. Let’s discuss it in English!

AI Lab対話エージェントチームとは?
サイバーエージェント AI Lab では、次世代のデジタルマーケティングの手段として
ロボットやチャットボットなどの「対話エージェント」に着目しており、「対話エージェントによる接客」をテーマに研究開発をしています。
2017年4月より大阪大学 石黒研究室と共同研究講座を開設し、弊社の研究員も大阪大学に常駐する形で研究活動をしています。


人と社会において調和的に関わることができる、ロボットを含めた対話エージェントの実現に向けた
基礎技術の確立や社会実装を目指し、実際のフィールドで実証実験を繰り返しながら、研究開発をおこなっています。

 

共同研究内容の紹介
これまで取り組んできた研究内容について、簡単に図でご紹介します。
より詳細な研究内容については
こちらをご参照ください。




HAI 201
9

HAI(Human-Agent Interaction)とは、文字通り「人間」と「エージェント」との「インタラクション」を対象とした研究領域で、HAI2019はあらゆる知的システムと人とのインタラクションにフォーカスした議論が行われる国際会議です。
今回は7回目の開催で、
前回イギリスで開催された第6回会議では、「ホテルおもてなしロボット」と「感情制御チャットボット」について発表をし、様々な方と議論することができました。

今回は、AI Labでゴールドスポンサーとしてブースでのデモ展示を行います。
また、共同研究講座で参画いただいている中西先生が「ホテルおもてなしロボット」に関するポスター発表を行います。

スポンサーブースでのデモ展示

スポンサーブースでは、東京都による先端テクノロジーショーケーシング事業で採択され、
今年の8月に「竹芝夏ふぇす」にて実証実験を行った「操作者の能力を向上させる遠隔操作ロボット」を展示します。
近年、サービス業における人手不足が課題となっており、業務効率化や自動化が進む一方、働き改革の一つとして遠隔勤務(リモートワーク、テレワーク)が注目されています。
働き手が時間や場所、スキルの制約を受けずに遠隔からロボットを操作し、誰でも簡単に操作できるインタフェースを通して、働き手=操作者の表現が感情豊かに拡張され、ロボットを通してより良い接客ができるシステムを目指しています。
当日ご参加される方はぜひ、操作とロボットによる接客をご体験ください。       


          (遠隔操作ロボットシステムと実証実験の様子)

その他にも、スポンサーブースではAI Labの研究をまとめた冊子や当社キャラクターのアベマくんグッズもご用意する予定です。当日は、研究チームのメンバーがブースにおりますのでぜひお越しください!

ポスターセッション

発表日程 10/7(月)13:00-15:30
“How to Enhance Social Robots’ Heartwarming Interaction in Service Encounters”
発表代表者:中西 惇也 先生(大阪大学 特任助教)

どのような対話ロボットが気遣いや心配りを通じた良い感情経験の提供をどの程度できるのかを調べるために、
インタラクション中の “warmth” を計測し、どのようなインタラクションが良い感情経験に影響を与えるのかを考察しています。

中西 惇也 Junya Nakanishi

大阪大学 基礎工学研究科 システム創成専攻 修了
2018年4月より 基礎工学研究科 特任助教(常勤)専任

研究内容:人とインタラクションを行うエージェント,人型対話メディア,情動支援

 

最後に、AI Labでは一緒に働く研究員を募集しております!
ご興味がある方はこちらをどうぞご参照ください。
当日は下記メンバーがお待ちしておりますので、弊社に関することやAI Labの研究内容などについてお気軽になんでも聞いてください。

HAI2019で皆さんにお会いできることを楽しみにしております!

当日参加するメンバー紹介

馬場 惇 Jun Baba
2014年に京都大学情報学研究科を修了後、新卒でサイバーエージェントへ入社。
DSP事業におけるロジック開発責任者を経て、人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」の設立に参画。
現在は、AI Labの接客対話グループのリーダーとして石黒研究室との産学連携を担当。
大阪大学基礎工学研究科 招聘研究員。

 

 

岩本 拓也  Takuya Iwamoto
2013年北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科 修了。
対面のコミュニケーションを拡張させるインタラクティブ技術の研究に従事。
2019年に「ロボットを使った人間が会話を行わない婚活パーティ」を実施。
CCSE、WISS、HCI研究会、IPSJ-ONEの運営委員を務める。

 

 

尾崎 安範 Yasunori Ozaki
2014年東京大学大学院 情報理工学系研究科 修了。
2014年NTT 入社。センサデータを用いた非言語インタラクション技術の研究開発に従事。
2019年サイバーエージェント入社。
現在、AI Labにて接客対話グループのReseach Scientistとしてインタラクション技術の研究開発に従事。
大阪大学基礎工学研究科 招聘研究員兼務。


宋 思超 Sichao Song
株式会社サイバーエージェント AI Lab研究員。
接客対話グループのReseach Scientistとして遠隔操作ロボットの研究開発に従事。
大阪大学基礎工学研究科 招聘研究員を兼任。
2019年総合研究大学院大学にて情報学のPh.D.取得。
2013年ノルウェー University of Osloにて情報学修士課程修了。

 

 

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